富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

三月廿六日(金)曇。昨晩突然システム瓦解せし電腦システム再構築。嘗ての余なればシステム瓦解に遭せば驚愕も甚だしからうが二十年も電腦生活の慣れか必要なファイルのみ別HDに落とせば何も損うに恐い物もなく綺麗さつぱりとシステム入れ替へて寧ろ無駄なファイルだの贅肉削ぎ落とし宿便すつきり腸洗滌の心地。このノートブック贖ひ十四ヶ月でちやうど化粧直しにはいゝ時期かも。晩にH氏と北角の壽司加藤で晩酌と約あればA氏より銅鑼灣はLeighton Rdの北京料理・松竹樓にて羊肉など北京風のしやぶしやぶ食したしと聯絡ありH氏の他知古數名誘ひ松竹樓。羊肉の旨さ當然として最後の手打麺まで秀逸。紹興酒のお燗はプラスチックの風呂桶など氣取らぬ雰圍氣もまた愉し。銅鑼灣は本晩より攪球のHK Sevens 2004開催にて日曜晩まで七人ラグビーに狂つたやうに狂喜亂舞泥醉歡喜の殊に香港の何處にこれほどのと驚く數の毛唐ら湧く。歸宅して電腦の必要なソフト等ダウンロードして電腦の昨日までの體重過多の上の便祕の如き不快感より解放された感あり。岩田準子『二青年圖』讀む。この題から亂歩魅了された村山槐多の画・二少年圖思ひ起すがこの岩田準子女史は亂歩の畏友岩田準一氏の孫娘にあたりこの本も亂歩と岩田準一の友情(愛情か)描いたもの。村山槐多でふと思つたが『蛇にピアス』だか『臍にピアス』だか知らぬが(文藝春秋誌で讀み囓り『舌にピアス』といふ題と思ひ違ひしてゐるお父さんたちも多いとか)槐多の『惡魔の舌』も斷然面白し。