富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

三月初五日(金)晴。咳ひどく昨晩も何度も覚醒めてしまひ朝、養和病院にて医師の診断受ける。黄昏にさすがに飲む気もせず外国人記者倶楽部で蕃茄果汁飲みつつかなり資料整理。SCMPなどで健筆揮うジャーナリストのFrank Ching氏いらっしゃり知人と歓談が耳に入るがいつものChing氏の疳高い口調で中国の政治状況など興味深い話も拝聴?する。Z嬢と現れ倶楽部のダインにて夕餉。市大会堂にて“2 Pianos 4 Hands”の公演鑑賞。単なる巧妙かつ珍妙なるピアノの連弾に非ず特にかなりピアノ教育の場面での皮肉たっぷりの指導ぶりなど話劇としての面白さ。ピアノ教師の醜態だの仏独伊のそれぞれの教授の描写やナイトクラブのピアニストの悲劇など愉快。東京でも今日から別の二人組による公演が松竹により銀座のル・テアトル銀座にて。日本であのいかにも英国的な英語の話劇をどう演出するのか気になるところ。字幕か、まさか吹替えはしまいが。山崎俊夫作品集読む。
▼元職業野球選手で昭和36年には「社会党が政権を取ると野球が出来なくなる」と発言したもののカストロ政権のキューバとの野球交流にも尽力した長嶋茂雄脳梗塞で入院。「意識はあり、問いかけには応じることができる。言語障害は起きていない。」と医師が発表。みんなが思うことは長嶋といふ人、昔から無意識の達人のような人で問いかけには珍妙に応じ多少の……といふことだが本人が疾病の時には不謹慎か。
▼朝日の「ひと」欄に西澤潤一登場。首都大学東京の総長就任に高齢といふ指摘には「おやじは103まで生きた」と宣い、都立大などの大学「改革」反対派を単なる旧守派扱いとニベもなし。自らは老いぬ自信。総長勤め上げ石原首相のもとで文部科学大臣だろうか(嗤)。