富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

十二月廿三日(火)晴。昼にジム。夕がた香港中央図書館。何度訪れても教養の破片もなき出来損ないの百貨店の如き空間。図書館なる場所、いかに静寂に、利用者の移動の動きすら見えぬことが読書に集中する空間としての最も大切な哲学であるのに(例えば天理大学龍谷大学図書館)、此処は設計者がアホであるから「いかに多くの人が利用しているか」が見えるようにエレベータが図書館としては無用なる吹抜けの空間を上下し(ホテルなら窓のない部屋が作れず中央を吹抜けにすることは可)エスカレータを利用する者が意味なくフロアをぐるりと閲覧席を迂廻して上り下りする。図書館であるのに電脳の配置のしすぎで殆ど無料サイバーカフェ状態。資料図書の階にてRoyal Asiatic Society(英国の由緒ある旧来かなり植民地主義的アジア地域研究団体)香港支部がこの図書館に貸与する図書をば目録で漁るがとくに興味ある書籍もなし。晩に日本人倶楽部にて史料編纂打合せと慰労会。木曽路なる日本酒。同部会のメンバーであり同じマンションの隣棟に住まわれるO氏と伴に帰宅し氏を拙宅に誘い三更までジャックダニエル飲みつつZ嬢交え鼎談。