富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

十月十一日(土)24時間眠らぬ空港は世界一と有名な免税店はさながらクリスマス商戦のショッピングセンター、夜中にこれだけの職員が働いていることが当たり前なのだが不思議。ラウンジも成田の日航の二倍の広さはあろうかというものの一時間に六七本が出発するこの夜中の繁忙期には空席探すも難儀するほど。何処かで寝入ってしまう客も多く次々と搭乗客の名前での最終案内続く。この空港、かなりの施設だが利用者数を考えれば飽和状態を越えており、とくにいちばん基本の「坐る場所」と適度な空間に余地なし。あちこちに難民か浮浪者の如く地べたに坐わらざるを得ず、大阪から着いたエジプト旅行の団体客らも午前2時に「それでは午前4時10分がカイロ行きの搭乗時間となりますので何番ゲートにお集まりください」と案内人に言われ老人ら途方に暮れるばかり、24時間の空港運営をするのなら、地元の旗艦航空会社はフライト本数と客の数に見合うだけの施設を設けるべき。ラウンジとて寝入る客がソファ占領し新参の客は席が足りず徘徊う有様、せめて数時間持てあます睡魔に襲われた客が寝ていても時間になれば起こしてやれるくらいの睡眠室など設けてもいいはず。個人で持ち込んだnotebookも接続できず。機体と同じでかなり航空会社ぢたいが老朽化してしまっているぞ。そういえばエミレーツ航空、これだけ営業拡大しつつ日本は成田発着は未だ実現せず(大阪のみ)韓国人スッチー多いが韓国も中国の乗り入れしておらず、ありがちな中国なしで台湾ありといふわけでもなく、米国に乗り入れておらぬのはわかる気もするがカナダ、中南米、南米とアメリカ大陸には一切の乗り入れなし。アラブの優等生国家でこれは何か政治的な影響とか? 深夜3時すぎのEK382便にてドバイ発。B777-200の機内設備の老朽は言うに及ばず。タイ航空との共同運航便にてバンコク停留。バンコクは大雨。小一時間の間に降機客が出て香港行きの客機内に残したまま清掃など業務始まる。換気も止まり思わずマスクして粉塵禦ぐ。せめて機内整備の間だけでも空港内に移動させてくれてもいいのに。香港に午後五時半頃到着。機内で葡萄酒を飲むことが身体に合わぬと今更ながら実感。ふだんから葡萄酒だけはやけに酔うのだから機内でなど余計になのは当然。今回は巴里〜ドバイもドバイ〜香港も搭乗直後の三鞭酒にちょいと口つけた程度で葡萄酒飲まず機内にて朦朧とせず。酒といえば巴里より東京に戻った月本氏は禁酒中。立派なもの。香港空港より飛行機会社手配の車にて自宅。いつものことながら坐りもせず荷物片付け二時間弱。カップヌードル食し手紙などメール整理してどうにか日常に戻るところまで落ち着かず。Jack Daniel's飲みほっと一息つく。