富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

九月十四日(日)昨日までの晴天が雨音にて目覚める。日経Galleryの原稿手直し。玄関の鉄扉の塗装の後始末だの書斎の書架の寸法測りなど済ませ昼に銅鑼灣のIkeaにて書架注文。いつものことながら機転の利いた店員に感心するばかり。書架足りずかなりの本を処分もするが他所に預けし書籍も多く、この際書斎の壁一面を書架に、と決心。午後ジムにてZ嬢と邂逅。筋トレと拳闘系トレ各一時間。筋トレは一昨年七月だかに開始せしメニューが今日で丁度二百回目。七百八十日で計算すれば実に3.9日に二回、週に2回弱とは余の飽き性にしてみれば珍事。夕方に太古城。ショッピングセンターなるもの出来るかぎり避ける余には週末の余りの人出に酔ふほど。目的はFilofaxの来年用のrefillにてLog-0nに参れば在庫なく仕方なく人混みを潜りユニー。文房具売場にrefillの在庫ありM氏に「ユニーに麦酒Budvarあり」と昨日聴き食料品売場に参るが香港に十数年暮し二度目か三度目の売場は人多く閉口。Budvarないが評判といふ恵比寿の黒麦酒あり、それと葡萄酒数本購ふ。北海道物産展もありヨーグルトと生シュークリーム。レジに並ぶ邦人の女性の買物覗くとWatsonの蒸留水除き生鮮から菓子、飲料まで全てが日本製。どうしても日本製で要り用の貨あるのも判るが胡瓜三本でHK$24.8、蕃茄二個でHK$28……地場の野菜の十倍の値段の野菜ばかり、地場の野菜は農薬が心配、日本野菜のほうが安心だし味もある、という理由なのだろうが十倍も払ってまで、と他人事ながら、そこまでして回避するほど地場は農薬にリスクあるか、日本野菜がそれほど美味いか、とは余の猜みか。栗ご飯、豚汁、蒸し茄子と恵比寿の黒麦酒。有線電視にて先週も偶然見た『ランチの女王』なる一年も前に放送終了したドラマ。来週の資料準備。引き続き『ドクラマグラ』下巻読む。
▼Z嬢の古切手より先代団十郎の弾正、六代目の鏡獅子、先代松緑勘三郎の曾我、そして大旦那の八重垣姫を頂戴す。大成駒のぞいて老い感じさせぬ舞台姿なのに対して歌右衛門だけはどういった意図でかわからぬがかなり老いての舞台姿、知らぬ人には「老女がお姫様の格好した絵柄」であろう。だが晩年の大成駒の舞台だけは日本に居った80年代末にかなり見られた余にはこの八重垣姫もまた貴重な絵柄。N兄を通じ久が原のT君と邂ったのも確か80年代の後半。
▼昨日の蘋果日報にて蔡瀾氏石原慎太郎君を罵倒。言いたい放題の石原君「日本に甘んじて」おりもし米国にてあのような発言繰り返せばもう暗殺されているだろう、と蔡瀾氏。御意。結局、石原君を暗殺するような勢力とて既に「刈り取られた」ところで物言わぬ愚衆相手の一人角力