富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

九月初三日(水)未明に目覚めテレビつければすでに台風警報取消され、大雨の黄色曇警報のみ。昨晩のラジオニュースにて、香港ジョッキー倶楽部すでに本日のハッピーバレーの今期開幕戦大雨での馬場荒れと観客の安全を理由に中止決定。台風の迅い動きと今日の小雨の天気見れば明らかに詭弁。ハ競馬場の大規模な改築工事11月まで終わらぬのは予定通りだが改築途中の姿あまりに醜悪にて、急拵えの開幕。台風はこれ幸いか。観客の安全を考慮したの改築現場の竹組みだの足場見ればは確か。いずれにせよこの開幕中止を最も怒っているのは馬主C氏のはず。C氏の持ち馬Dashing Champion、昨季は初陣からハ競馬場で活躍したものの第二班に上がり沙田競馬場に移り壁は厚し。それが今季第三班に降格、得意のハ競馬場夜の1200mで而も騎手がWhyteと来れば一番人気も確実なところ。それがこの取消しとは実に惜しいかぎり。昨日台風杜鵑にて取消しとなりし裁判出廷のため朝、西湾河の東区裁判所に赴く。簡易の略式裁判であり、法廷には私を含め7名の被告。余の名前呼びたるは自ら名乗りもせぬ男。通訳はいるか?と英語で尋ねられ、要らぬ、と応える。が、ふと思ふは、日本語の法廷通訳がいちいち下級裁判所に常駐でもしているのかしら、せっかくの機会ゆえ「通訳を欲す」と応えればどの程度の日本語で通訳さるるのかも知りたし。されど何より恥ずかしく一刻も早く済ませて帰りたきが本望。裁判官入場。全員起立、着席。厳粛な空気漂ふ。順番に名前呼ばれ被告位置に立ちつ。裁判官より罪状述べられ被告に法律違反の有無尋ねる。被告に弁明の機会が与えられ裁判官が判決と続く。クレジットカードの代金未払い、銀行融資の未返還といった金錢絡み多し。一人の男「返したくてとも不動産が「負資産」となり不景気で商売も上手くいかず生活も厳しく……」と弁明するが耳に残る。余の名前呼ばれたり。五番目。「自然公園内で自転車……」と罪状述べらるる。恥ずかし。これが法律違反かどうか、と尋ねられ、違反、と返答。つい「それは知っていたが」と余は弁明を口走ると途端に裁判官「質問以上のことを被告は述べるべからず」と叱りたり。すると先程、通訳は要不要?と余に尋ねし男立ち上がり「被告に代わり、被告の今の発言について不要であったことを裁判官に謝ります」と宣ふ。つまり、この男、余を含む被告の法廷弁護士、と理解。続いて弁明の機会があり裁判官それを受けて「この法律違反が初めてか?」「反省しているか?、」尋問、余は「あ、これで情状酌量か執行猶予か」と期待。だがそれ甘く「罰金をHK$300とするが今日、即刻払えるか?」と裁判官。いきなりカネの話になり面食らい、余が裁判官に近づき徐ろに財布取り出し百ドル札3枚を裁判官渡そうとでもしたらさぞや可笑しかろうなどと考えつつ「はい」と答える。裁判官「では、罰金の支払いをもってこの法律違反については刑を免除」と宣言して余の裁判閉廷。経理にてHK$300納め終了。おそよ30分。黄昏にジムにて鍛錬。帰宅して鰻丼。NHKのニュースにて万景峰号にかかわるニュース、「在日朝鮮人の人たち」という物言いが耳障り。この「朝鮮人の人たち」だの「拉致被害者の人たち」だのといふ表現、「黒人の人たち」と同じく「観梅を見に行く」が如き誤用。せめて「在日朝鮮系の人たち」とか「拉致被害にあった人たち」とすべき。これには在日朝鮮人だの拉致被害者という言葉ぢたいに偏見、差別ありと感じる、そもそもそれが偏見。
▼昨日より連日、中国の人民解放軍見学する防衛長官石破二世の満足げな表情。武器軍器オタクにとって何よりの夏休み。
▼ところでJTBが老舗雑誌『旅』の版権、新潮社に売却、と。それぢたいはわからぬでもないが売却価格は500万円。コミケ雑誌なみ(笑)。
▼日経に「高級ホテルは密着サービス」なる記事。東京汐留のパークホテルは宿泊客の安眠相談に応じる「ピローフィッター」配置しcheck-in直後に客の枕の固さ、高さの相談に応じる、と。部屋にピローフィッターの女性現れれば良からぬ想像する客なきことを祈るばかり。更に意味深なるは新宿のパークハイアットは枕以上に殿方に意味深なる「きめ細かい泡のたつ風呂」用意する「バスバトラー」なり。風呂で泡などたてられると思わずスケベ椅子など想像する殿方少なからず。惨禍なきこと祈るばかり。これほど危険ぢゃなかろうがキャピトル東急ホテルはレストランやバーのある地階で客の秘書経験者など雇い世話係「フロアアシスタント」配置し客の案内、帰りの車の手配や商談会合に要す資料手配やコピーに応じる、と。場所柄ゆえ横柄な客多く「おい、キミ!」でセクハラ擬いありやなしや。