富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

八月廿二日(金)驟雨幾度も街を洗ふ。百年ぶりにジムにて筋力鍛錬。帰宅して麦飯に薯蕷(とろろ)芋、京の懐中味噌汁。酒は信州の春香彩(しゅんかさい、と読みたきところ「しゅんかいろどり」とは)。噂の真相九月号にて康夫ちゃんのペログリ日記のみ読む。NHKのニュース、甲子園は茨城の常総学園と群馬の桐生一高との準決勝、Z嬢が「なんかネバネバしている」と(笑)、確かに。Rubinstein先生のRachmaninoffのピアノ協奏曲2番聴けばOrmandy指揮のPhiladelphiaといふ「これでもか」故当然であるが聴き入り曲流れる間何も手につかず。
▼余の日剰五月ニ、三、九日及び七月廿ニ日に綴りたる香港映画祭にての通し劵に関し不明朗であった件、香港政府廉政公署に訴えたところ廉政公署より最終通告昨日書面にてあり。余が通し劵購入後に券裏面の注意書き読み漏らした点は迂闊なれど、いくら映画祭は4月が主としたところで5月の小津特集も映画祭の一部であり通し券にて小津特集が見れぬのなら見れぬと明記すべきで、それに欠けたは主催者側の落度にて今回の件は主催者側に非があったとして通し券全額の返済及びお詫びに小津特集の型録を贈呈、と。余は七月の廉政公署との電話にて、通し券にて4月の映画祭を堪能したも事実であり小津特集にて別途に入場券を買ふハメになったことが予期せぬ出費なだけであり、せめて半額でも返済されれば御の字と述べたが結果的にこのお沙汰。不満なしといへ当方そこまで傲慢でなき意志表示すべきか迷ったが廉政公署のお沙汰にてこれは映画祭主催者側からの提案であることは了か、これで一件落着か。「たかだか」一個人の、このような投訴について真摯に対応せし廉政公署といい廉政公署からの訊問に対してきちんと応える康楽文化署と文化発展局といい香港の行政機構の健全さ垣間見た思い。