富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2003-08-09

八月九日(土)未明に目覚めテレビつければ台風畿内に上陸、京都も暴風圏に入りしが窓外に目をやれば庭木だの蹴上の山上の樹木風に揺らぐばかりにて雨も降らず。朝寝決め込み目覚めれば風強き曇天に薄日すらさすほど。昼にホテルを出ず。ホテルの送迎バスにて四条。鴨川の水も岩瀬隠れるほど嵩をます(写真)。先斗町歩き木屋町にてお好み焼き。堺町通三条下ルのイノダコーヒー本店にて珈琲とシュークリーム。Z嬢が駅までMKさんならタクシー乗ってもいいと申しちょうど高倉通り上ルMKのタクシー客降すところ、余は未だMK知らず、乗って京都駅までと願えば「方向が逆になりますがぐるりと回らせていただきます」と丁寧、Z嬢メーター倒れておらず空車のままなのに気づき運転手に告げると「遠回りになりますからその分は……」と運転手氏。烏丸通にでも出たらメーター倒す算段らしくこちらが恐縮すると遠慮して「それではメーター倒させていただきます」と。敬服。ちなみにMKは日本の文化を大切に、と着物浴衣作衣に僧衣など来た客は1割引のキャンペーン中。運転手氏によれば早朝には視界遮られるほどの大雨あり、と。ホテルより荷物、駅の都ホテルのシティチェックインに届けてありタクシー八条口に着けるとタクシー客待ちでかなり並んでおりMKに乗りたくても他会社の車来たらMKに乗れぬのかと思えば八条口前にMKのVIPステーションあり。シティチェックインにて荷物受け取る。ここでチェックインすれば市内観光して晩にでもホテルに着けば荷物部屋まで届いているといふ配慮、当方は先日それを知らず時間の損。14時すぎののぞみに乗車。夏休みの土曜日とはいえ子どもら五月蝿く親がそれを全く注意せぬことに呆れるばかり。こうして我侭な子ども育ってゆくと思うとそら恐ろしきばかり。耳栓して浄瑠璃寺住職佐伯快勝師の『古都めぐりの仏教常識』読む。雨は降らずとも天竜川、大井川に富士川と堤防の土手まで濁水あふれるほどの流れ山間での大雨のひどさ想像するばかり。横浜すぎると雨ひどく東京駅よりワゴンタクシー雇い新宿のホテルセンチュリーサザンタワーと告げるとホテルを知らず新宿の南口で山手線はさんで高島屋と反対側といっても運転手困った表情でぶつぶとと何事かつぶやくばかり。車はとにかく二重橋のほうに向かい心配になり「首都高入るのですか?」と尋ねれば首都高に入るといふが信号に泊れば地図見つつ何処で首都高下りるか決断できず余が「それじゃ代々木で」と指示して代々木で下りて青少年総合センター前にて無理矢理の方向転換して代々木駅経由してホテルに着くが車寄せに逆進行で入り(笑)結果的に台風の強風のなかホテル玄関に乗り上げ誘導員の大顰蹙かうも当方には雨にも濡れず幸い。東京の道に慣れぬ新入りの運転手もいて当然だが比較的長距離の客多きワゴンタクシーの運転手にこの人を選んでしまふタクシー会社も何を考えてるのか。ホテルの部屋は32階にて新都心から明治神宮にかけ武蔵野の遠くまでの眺望。荷物片付け東急ハンズにて香港にては三年かけても見つからぬ道具の類1時間グリコばっちり買いまショウ的に買い漁る。探したアイテムも何種類もあり店員の知識も見事なことは日本のこれは誇れる文化。風強きものの雨はあがる。新宿南口の変貌は著しく南口といへば15年ほど前に居酒屋日本晴だの台北飯店だのあったドヤ街から残った一角もいまではルミネ2となり、酒処といえばの五十鈴もありやなしや。強風にて伊勢丹は正面玄関のシャッター下ろして営業。晩は新宿3丁目の末広亭近き鼎(かなえ)にて美味い肴で一飲。さんまのなめろう、馬刺に岩牡蠣。酒は大分の鷹来屋の純米酒。熊本らーめんの桂花にて太肉麺。明治通り下りそぞろ歩きホテルに戻りテレビ鑑賞。