富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2003-07-29

七月廿九日(火)快晴。この季節目立つものにバナナあり。夏休み利用し米国などより帰国する華人子女にて英語でも殊に耳障りな「くちゃくちゃした」加州米語ばかり目立ちたる。畏友S指摘するに彼ら独特の切れ長なる目なるは如何にか、それがシナの華北でるとか華南の地域的な顔立ちに非ず確かにバナナに多き特徴にて、吉田秋生が『バナナフィッシュ』などにて描く米国の支那系の若者の表情それをよくとらえたり。彼らのその米語の会話を耳にするにつけ何処か「これ見よがし」に思えてならず。黄昏にジムにて筋力鍛錬。お師匠さんがCDを「この新しきCD機はデジタルになってCD読み込み遅し」と宣ひたるがCD機は20年前の登場時よりデジタルにてアナログ機に非ずとも指摘控える。晩にZ嬢の買い物つきあい銅羅湾のThe Lee GardenのCovaにて伊太利亜料理。Amexより誕生祝とCovaでの葡萄酒半瓶無料劵頂くがCovaにて半瓶どころか I Molini 00年を一瓶供され「半分までなら無料ながら残り半分に手を出すと数千ドルか」とそれじゃ総武線常磐線沿線の暴力バー(笑)、なかなか美味なる赤を頂き感謝感謝。蟹肉のパスタ。Z嬢のパスタもそうだが味付けがXO醤用いたが如き濃厚さ。Covaといへば一流の料理屋ながら何が驚くかといへば飲み水をいきなりドボドボと、しかもWatson Waterのペットボトルより注ぐことにて、たかだか水に数十ドルといふインチキな店も困ったものだが、せめて蒸留水を玻璃瓶にでも移し変えて供すべき。といふのも店の内装もかなり重厚ながらWatson Waterのペットボトル(写真)が何本もワインクーラーに突っ込まれ客席の隅に放置され、せっかくの統一されたしっくりとした内装の色にこのボトルの異様なる黄緑色が全く合わず。ところでデザートに“Diplomatico al Cioccolato e Ananas”なる一品ありチョコレートとパイナップルがdiplomaticoつまり突出する(外交は国から外に出る事)デザート。英語はもっと過激にて“Sensational Chocolate & Pineapple Delight with Caramelized Cocoa”は読んだだけで胸焼け。デザートワインのVinsantoも美味。
広東省よりの香港個人旅行昨日より自由化。個人にて公安にて許可得れば自由に個人で来港可能であり、これに戦々恐々と怯える香港男性諸君少なからず。といふのもこれまで香港から彼ら遊びにゆく一方通行ゆえに好き勝手し放題、カラオケのお姐さんに何かせがまれても都合悪ければ知らぬ存ぜぬで通せたものが、下手すれば香港に来られてしまふ危険性あり。自由化に様々な事象あり