富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

六月八日(日)曇。朝雑事済ませ昼前にZ嬢と初めて一緒にマンションの遊泳池にて水泳。午後までちくま学芸文庫平出鏗二郎『東京風俗志』上巻読む。明治30年代の貴重な東京の風俗の記録であるが平出の文語がこれまた巧妙で明治の文部官僚の「生きた文語」の記録としてだけでも貴重。夕方までジム。黄昏に銅鑼灣のEast Endの屋外のバーにて麦酒一酌。ここは香港にて珍しくStella Artoisの生がありこれが美味。大西巨人神聖喜劇』読み始め、のめり込む。絶海の章「風」を読んでいたところへZ嬢現われ更に一酌。The Lee GardenのHermesへネクタイ購おうと立ち寄ると日曜日は六時で閉店。そごう百貨店のHermesの出店も訪れるが所望の柄はあっても色がこの店にはなし。道すがらそごうの向かいにある忌まわしきほど下品な串物屋、衛生署の監視厳しくなり大気汚染ひどい店先での食品販売も打撃受けているかと思えば何のことはなく平常通りの賑わい(写真)。のちほど週刊香港のK氏と話したのだが、衛生署の指示に従いアルミの蓋などして中身見えずでは商売にならず罰金をかりにHK$1,600取られても売り上げ伸ばしたほうが得か、と察す。四川料理の私家菜でかなり評判の老四川。3月にZ嬢主催した某会合でお手伝いいただいたK氏夫妻とH嬢労を労ひ一宴。老四川かつて三越裏にて細々と始めたが折からの私家菜ブームで評判となり雑誌などに多く取り上げられ一時は予約殺到し商売繁盛。資金提供者現れ現在の白沙道の広めの唐樓に新装移転。殊に日本人にはかなりウケてNHKでも紹介されたほどだとか。そこそこの味だが麻?の味つけばかりでもう一つ工夫がほしいところ。辛いばかりでなく素材の味も活かし異なる風味で、という点では中環の劉健威主宰のYellow Gate Kitchenのほうを好む。しばし款談し帰宅して『神聖喜劇』読む。安田記念は四位君でアグネスデジタル、香港での活躍馬であるということだけででも買っておくべきだった単勝4番人気の940円。