富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

五月十二日(月)曇。昼にHappy Valley景景街の正斗にて粥食す。猪腰滾鮮魚粥でHK$36。他の粥店よか高いがそれでもバブルの頃にこの店がまだ満粥といふ名前だった頃、この向かいに住んでいたが当時は皮蛋痩肉粥でもHK$45くらいした記憶。当時はHK$60とかの粥が売れていた時代でこの店の前に日本人観光客搭せたバスが着いたほど。かつての賑わいはなし。ただし客はいかにも香港の有閑階級多し。晩は自宅にて雑煮。
官房副長官阿部二世「憲法は改正しなければいけないと思う。50数年間も全く手をつけていない憲法というのは成文憲法を持つ国ではほとんどない。一から書き直すという気持ちが必要だ」と。森喜朗は「戦後教育で何かが足りなかった。やはり教育基本法に問題があった。歴史や文化を守るとか、家庭を大事にするとか、宗教的情操教育をしっかりやることが欠落していたことの反省が出ている」と。なんでも言いたい放題、やりたい放題、知力乏しき政治家も政治家だがそれを放置するどころか推挙しているのは国民。それにしても安部も森も説得力乏しき論理。改憲教育基本法見直しの主張自由ながら論拠として「50数年間も全く手をつけていない」から改憲といふのは稚拙、寧ろ時代を超え掲げるに値する最高法規、普遍法ゆえ、といふ捉え方も有効、ましてやだから「一から書き直す」必然性もなし。教育とて戦後教育に何か足らず、は正論としても、その欠陥を教育基本法に押しつけることの短絡さ。安部も森も、自らの政党こそ憲法理念蔑ろにし勝手な憲法解釈にて平和主義も貫徹せず、教育も単なる復古主義、管理教育、組合排除ばかりに躍起となり自由なる創造性も育めずに今日に至りし戦後半世紀の事実を猛省すべし。歴史や文化は守るものに非ず、歴史や文化の素養もなき者故に「守る」などと野暮な物言い。歴史も文化も自然と育まれるものなり。家庭より寧ろ個の大事、自立した個集まらば自然と自律性、包容性ある家庭、社会が生まれるといふもの。その個を育てず家庭、国家などばかり愛せ、愛せと愚者の念。宗教的情操教育欠落の反省など言葉ばかり空回り。憲法教育基本法も遵守せぬまま勝手の為放題、そのツケたまれば「押しつけ」憲法、日本らしさのなき基本法の所為として、改正すれば問題解決と愚見甚だし。問題解決どころかかのような安易なる愚考愚行にては結果悪しくなるは必須。