富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2003-03-22

三月二十二日(土)小雨。朝、電話では何度かお話したものの会うのは久々で旧知のS先生とFortress HillのNewton Hotelで朝食し歓談。Z嬢の乗ってきたバスに乗りミッドレベルにある愚猫の生前の主治医。三平荼毘に付し小さな骨壷に入った遺骨受け取る。エスカレータ沿いを下り蘭芳園、入らずに原稿のためデータのみ。春回堂にて涼茶服す。三聯書店。バスでハッピーバレー、祥興珈琲室でミルクティーとエッグタルト。ジャスコで大分物産展あり二階堂の麦焼酎吉四六購い帰宅。日経ギャラリーに港式ミルクティーの原稿1,700字ほど書く。Z嬢と久々に山に入り歩く。山路でY氏にばったり、そして長く務めたHKDRCの代表を今月末で辞めるPC氏もランニング中。多少耳鳴りありバランス悪し。帰宅しておでん。酒は八海山、からすみも食す。モーツアルトのレクイエム聴く。『世界』4月号の編集後記で日本の米国イラク攻撃支持を徹底的に非難。日本は今、外交の思考停止、政治における対話と説得の不在、軍事の突出という、この不均衡に曝されており、それが日本をどれだけ危地に追いやるか、と。
▼ 支聯会の伍国雄氏昨年の國慶節に中国国旗(五星紅旗)焼いた件につき昨日一審判決あり国旗侮辱罪にて懲役三ヶ月執行猶予二年の判決。被告はこの国旗を焼く行為は中共政権に対する不満の意思表示であり表現の自由を主張、この国旗は模造品であり正式の国旗の図案とも異なるものだったが、判決では当日のデモに50名ほどの参加者がおり国旗を焼いたことでデモ参加者が負傷したり混乱の起因となったことを有罪の理由とした。国旗侮辱罪としておきながら有罪の理由は国旗侮辱でなく混乱造成。被告が個人的に不満表明するにしても、国旗は中国、中国人民と人民の尊厳を象徴しており、公共目前での国旗の侮辱は許されない、というわけ。個人が勝手に庭で国旗を焼いていたら有罪にはならない、ということか。米国でもこれについては連邦最高裁で無罪判決があり、沖縄の知花氏は確か公共物破損か何かで有罪となっている。
▼ 日経も教育基本法改正について「教育を巡る社会の環境は半世紀を経て大きく変化した。時代にふさわしい理念の再構築を通して、日本の教育の混迷を打ち破りたい」などと書いている。環境が変化したから、などといふのは言い訳にすぎず。憲法教育基本法は普遍法であることを理解すべき。国家と教育の理念を述べる法だからこそ刑法や民法など現実に対応する法とは違い改定も必要ない普遍法なのである。それをまるで刑法、民法のように現実に即して変えていかなければならぬような認識は間違っている。ましてや基本法変えれば教育の混迷が解消されるなどというのは明らかな誤解。
▼米国によるイラク攻撃、ブッシュ二世自身が小泉三世に電話すべき予定だったが「夜に軍事行動を始めるとの判断がなされたため大統領が直接電話できなくなり」それで国務副長官になったそうな。しかも韓国には日本より三時間もまえに副大統領から事前通告あり。これが同盟国だろうか。そうぢゃない。外務省は「三時間前というのはありえない」とか「近く何かやるという連絡と、いつ何をやるということは別」などと言い訳しているが、結局、具体的に「北」と対峙している韓国こそ軍事最重要拠点として扱われるが日本などどうでもいいのだ。外務省の親米のセンセ方はこういった現実をどう解釈するのだろうか。