富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

三月十五日(土)曇。一昨日あたりから富柏村サヒトのカウンタがまた日に100件ほどとなり、ふと気がついたらようやくGoogleサーチエンジン富柏村関係のものが今ではコンテンツなき旧祉からtripodになっていた。細かい記事も「歌右衛門、マニラ、志賀直哉」と(これじゃ何の脈絡もない三題噺だが)検索すると偶然であれ富柏村の日剩にたどりつく。この2ヶ月ほど検索エンジンから消えていた間はこの日剩、カウンタが日に50ほど上っており、つまりGoogleなどで日に50名ほどの不定期な予想外の閲覧者を得ていることになるが、自分でも日記の内容の検索に使えるのは有難い。それにしても凄いサーチエンジンである。ついでと言ってはなんだがYahooもtripodの新URLになっていた。これでひとまず3箇月に及んだ引越しの余波も解消か。引越しといえば昨年7月末だかに拙家引越ししてからいぜんに比べれば高台からだいぶ平地となったものの一度も乗っていなかった自転車は埃かぶっており車輪の空気の抜けていて掃除して空気入れる。それでもまだ乗らず。年老いて朝寝も決め込んだつもりでも8時すぎには目が覚めて机まわり整理して雑用済ませ、その自転車メンテしただけで昼近くなりマンション付属の倶楽部施設(といっても遊泳池とテニスコート、小さなジム程度で最近のマンションの豪華倶楽部会所に比べたら月と鼈だが)数日前に入会手続きすませ入場証受け取る。午後たまった仕事済ませる。湾仔でいろいろ買い物。ランニングクラブの月例会、金鐘の名都酒樓。巨大な宴会あり何かと思えば広東省の台山系の工商親睦会、東京で仙台出身の事業主が地元出身の者を多く雇用し、そういった企業の親睦会と思えば宜しかろう。メンバーのカナダ系秋田人T君、休暇使って前回のバングラディシュに続いて今回はインドで貧困地帯に家を建てる運動に参加。Habitat for Humanity In Internationalというキリスト教系のNGOだそうな。自ら旅費を捻出し而も参加者一人あたりUS$375を持ち寄る。そういったこと何もせぬ自らへの反省も込めて僅かばかり寄付する。家というのは生活の基本、どんな苫屋であれ雨露をしのぐ家屋あれば幸せなもの。同じキリスト教でもこうした活動に従事する団体もあれば権力に加担し自利益のため世界に混乱撒き散らす団体もあり。家を建てる善者もあれば何ら罪なき市民の家庭破壊する覇権主義の暴力もあり。この名都酒樓のある統一中心の大廈の外壁に名都の看板と並んで大きな聘珍樓の看板、店は銅鑼灣のTimes Squareにあるのに何故ここに看板?と思っていたが、この名都も聘珍樓の経営なのだろうな、納得。聘珍樓といへば横浜中華街の大店だが10年前だかに香港に店を出して高級中華で逆上陸。当時バブルな高級中華の店がいくつも開業したが新同楽だの潰れた店も多く残っているのは聘珍樓であるとか太古廣塲のZenなど。
▼昨日、築地H君の語っていたブッシュとイスラエルの関係、12日の『信報』に詳しい解説記事あり。話は1980年にさかのぼるが米国にPat Robertson師なる宗教家現れ82年に世界末日の戦争が起き救世主現れると説いたが戦争起きずこのロ師政治意欲あり88年には大統領選に出馬、残念ながら共和党内の選挙戦にて敗出したのだが、その相手が老ブッシュ。翌89年にChristian Coalition of America なる宗教団体を興す。92年に老ブッシュは若輩のクリントンに負けたのだが、この敗因がH君の言った老ブッシュのイスラエルとの距離を置こうとした政策。具体的にはイスラエルへの毎年30億ドルの借款の中止決定とヨルダン河西岸での入植地拡張停止など。96年にクリントン再選果たしたのもユダヤ系の支援の賜物、共和党ユダヤ系の支援得ようと躍起となる。そのころロ師、2007年に中東にて大戦争ありそれが世界を末日に導くと宣い救世主の来臨求めるならイスラエルを復国しその領土を西は地中海から東はヨルダン河の全ての土地まで拡げよ、聖地カノッサは分断されてはならぬ、と声高く説く。2000年の大統領選に向けてブッシュは98年に大統領選に向けての外遊を実施、ロ師に引導わたしカノッサにてイスラエルシャロン首相と見面。かたやクリントン、中東和平交渉にてパレスチナ建国まで見通す和平案に当然ユダヤ系の反発あり。そのクリントン「破り」大統領となったブッシュはイスラエル紛争への不介入、イスラエルへ主導権渡す。9-11のあとはブッシュとロ師の関係は急速に親密化、ロ師はアフガニスタン児童基金を全面的に任せられ、昨年末にはブッシュは大統領令により建国以来始めて連邦予算より宗教団体資金援助を実施、政教分離の原則は何処へ。今後、中絶禁止など宗教的保守化が懸念されるところ。民主党が大統領の座を奪回するにはこうしたユダヤ系と宗教の支援要すがかなり難しいのは明白。