富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

十月二十八日(月)曇。百年ぶりにジム。
▼医学界早已証明「手淫不是悪習」、但湖南省十五歳郷村少年姚勇、認為手淫影響他的読書成績、竟同時用四把 利刀「自宮」、将自己的睾丸、陰嚢全部割掉、図戒手淫習慣。割生殖組織無法尋回以「自宮」令自己専心読書的姚勇、出生於湖南臨豐県一個貧農家庭、性格内 向、但是十分用功読書、升初中後、一直有手淫習慣、到了中三更因功課圧力、加上性知識貧乏、手淫已到不能自抜。今年中、姚勇投考師範学校失敗、認定是手淫 影響、令他不能集中読書、想了二十多天後、上月二十六日晩将自己鎖在房内、拿出四把刀「引刀一快」、割掉自己的陰嚢、睾丸等、唯余下陰茎。割掉組織沒尋 回、接駁手術做不成、医生指姚不會再有性欲和生殖能力、姚説:「我不是要自殺、只是想通過這方法擺脱手淫的因擾、把精神集中到学習上。」……科挙に受かる 前に宦官になってしまったといふ支那らしき話なり。
民主党石井紘基代議士殺害、犯人の右翼人士の直接の殺害原因は金策に困りアパート代払えず、の無心とそれ を断わられての犯行と。まだ政治思想の背景に基づく暗殺のほうが「話せばわかる」か。セセコマシイ時代となりぬ。
▼築地H君とは歌舞音曲の話ばかりでもなし。数日前に2chの話題となり石井代議士のスレッドにても社民連社会党と勘違いし社会党なら殺されても当然といふような発言まであり、どうしてスレッド立って暫くは面白い発言続くがすぐにどうしようもない罵詈雑言に 陥るのか、と。面白くなるネタを淘汰してしまふ世界。これにH君進化心理学者の書いた性淘汰の本読んでるいると便りあり「人類の脳の異常な発達は配偶者獲 得の競争から生じたもの」という説あり「通常の自然淘汰の過程では脳がここまで過剰に巨大化するリスクに耐えられず子孫を残せ」ず現に人間以外の種ではそ うなっている、と。しかも利他行動であるとか楽しいおしゃべりとかユーモアあふれる会話とか心やさしいふるまいとか気高い精神性というのは(我々はまさに それを<文化>などと呼んでいる)「生存にメリットはなし」で「寧ろ常に利己的にふるまうことが生存上有利」で「メスから好意をもたれるために人類はその ような能力を発達させて」つまり「わざわざ損になるような利他行為やカロリーコストのかかる大脳のはたらき(言語能力)を行えるというのはそれだけ身体的 な適応度が高いという」で「金持ち喧嘩せずというか生存が精一杯の個体はとてもそれだけの余力がない=適応度が高くて余裕があるから不要な能力が発達」 と。これは孔雀の尾羽などに見られる「ハンディキャップ理論」。一方、オスだけでなくメスも会話によるコミュニケーションによってそのようなオスを判断し なければいけないので同様に脳が進化し「言語能力が高くて人間性の豊かなオスは生存適応度も高いことが予想される→メスにとって魅力的なオスに見える→そ ういうオスは配偶のチャンスが高く子孫を残す可能性が高い→遺伝的にそのような能力の高い子が生まれる→その子もまた子孫を残せる可能性が高い…という ループが成立し短期間で大脳の飛躍的な発達と言語能力と人間性が獲得されていった」と。そういった環境から見るとH君曰く「2ちゃんねるの場合やはり「相 手にどう思われてもかまわない」というところが言論の質の低下を招いた」のであり「話し手(書き手)が聞き手の反応を忖度しないので言論を向上させる圧力 が生じ」ず「正のフィードバックを生むループがここで切られてしま」った、と。なるほど。敢て危惧を語れば「言語能力とヒューマニスティックな精神性とは 互いにフィードバックしながら発達してきた」ため2ちゃんねる的なコミュニケーションは「言論の質が落ち」つまり「人間性の低下も招くこと」もある、か。 「たまにいい流れができてくると必ずいいところで「荒らし」が入ってメチャクチャになり」「これは言語能力や人間性の低劣な個体が自分より優秀な個体のプ レゼンテーションを妨害して相対的に自己の欠点を補正している」こと。実生活でこういうことをやればその行為自体がマイナス評価されるが2ちゃんねるなら 平気=また別人になって登場すればいい、という世界。H君推論するに逆にテレクラとか出会い系は「言語能力を総動員した騙しと騙りのせめぎ合い」なわけ で、しかもその交渉を成立させて最終的には「ヤル」という目標に到達せねばならぬ。それと対峙する、この、最終的にはその「性行為といふ最終的な目標とし ての」エロを「抜き」でここまで発展したメディアとして2ちゃんねるは興味深し。それでも「発言したい」「表現したい」という欲求はまさに人間だけに神よ り授かったものか。余はどうしても天麩羅蕎麦を「抜き」で食えず、高橋義孝先生のように「抜き」で食せることが文化かと思えば、つまり余は文化性に乏し。