富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

五月二十八日(火)快晴。高温多湿にて不快極まりなし。遅晩出街にて何も食す気もおきずファーストフードの餌にて空腹を紛らわすは望まず午後九時以降の食事は胃にも過負担かと晩飯を採らず。このようなこと何年ぶりか。今後午後九時以降の食事控えようかと決心。ここ数日『東方日報』頗る読みたき関心抑え難し。朝『朝日新聞』は読み流し『South China Morning Post』『信報』『蘋果日報』と三紙を購う毎日にてこれに『東方日報』まで加えるとかなりの量となり抱えきれず、また『東方日報』は(週刊香港のK氏は朝会うと堂々と東方日報を小脇に抱えているが……笑)多少、周囲から「そういう方ですか」と色眼鏡で見られる個性溢れる新聞にて(淫売の記事などかなり多し)バスの中でも東方日報広げるはむさ苦しきオヤジばかりにて気が引けるものなり。よって朝は購わず、せめて朝と昼で三紙読み終えたご褒美に売れ残りでHK$6がHK$5になって売られている東方日報を買う毎日。東方読む心境はといえばホテルオークラのロビーにて『アサヒ芸能』、新宿パークハイアットのNew York Barにて『ビックコミックスピリッツ』、英国航空ビジネスクラスにて『サン』を読むが如し。クダラナさでは蘋果か東方かといふ目糞鼻糞の争いながらビジュアルも充実しそこそこセンスよき蘋果に比べ人間の業の如きもの露骨なるが東方にて他の紙面には見られぬ興味深き「どーでもいい」記事多し。週刊香港K氏ばかりか某朝日新聞香港支局にて長年助手を務めしC氏も数多くの新聞に目を通すなかでどれか一紙を選べといわれれば東方と答えたことを思いだす。▼幹部警官の黒社会との癒着及び娼妓提供便宜につき廉政公署がこの警官を逮捕し独走せしそのやり口が気に入らぬと警察側が廉政公署に吠えた件、この警官は保釈から休暇をとっていたが警察側は捜査継続中ながらこの警官の職場復帰(ただし麻薬取締科より事務職への異動あり)を認める。疑わしきは罰せずといふ崇高なる理念か(嗤)。また蘋果日報によれば曾政務司司長の実弟にあたる曾警務署署長は何に怒ったかといえば廉政公署の新聞発表がこの警官・姓は洗が「免費招妓」を受けて「通風報信(情報提供)」を行ったとした点で、これは「通風報信」の結果「免費招妓」を受けたということより警察にしてみれば名誉棄損にあたるそうな(笑)。警察の甘え醜悪なりけり。▼芸人・謝霆鋒君、高級高速車での自爆事故自らの為業でなしと警察欺かんとし偽証並びに警官への贈賄にて廉政公署に身柄拘束のうえ取調べを受けて束の間、今度はフェラーリF355 Spiderにて三號幹線美孚のあたりを時速200kmにて快走し覆面パトカーに拿捕される。楽しみ半分かフェラーリにて追従する蝿記者の低速車を愚弄せし為業にて連日の暴走はまるでジェームス=ディーンよろしく若くして事故死すれば永遠に明星か。