富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

四月二十二日(月)晴。昨晩遅くコンラッド『闇の奥』読了。どこかで知っている物語と思えばベトナム戦争で焼き直しせしがコッポラの『地獄の黙示録』にて中学生だったか二度か三度見てそういへば映画評でそんなことが述べられていたことを思いだす。いずれにしても物語の抽象性うんぬんではなくこの岩波文庫中野好夫訳がどうしても受けつけれず何度も読み止り読み戻し読了したものの正直申し上げてさっぱり把握できず。中野好夫はこの抽象性溢れる物語が「これは原書で読むと、帰化ポーランド人である作者が、まだ充分に流暢な英語に習熟していないということもあって、いっそう難解、晦渋をきわめる」とあとがきに記しているが、ふとamazon.comにて原書のサンプルページを読むと、寧ろ確かに英語は係り結びなどかなりなものだが同じ英語非母語の我にはそれが不自然かどうかも気にならず原書で読むほうが中野訳より難解ではないのでは?とおもふ。夜ジム。Z嬢の茄子とスターフルーツをいれたカレー美味。昨日書き送った週刊香港5月3日号の巻頭特集三頁の原稿、構成変えて推敲に呻吟。