富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

一月二十一日(月)晴。気温10度と極寒。愚猫診療所にて尿通あり夕方退院許可、迎えに行くが檻より出るにあたり対人恐怖症から興奮し錯乱し逃げ惑い医師手甲に損傷、拙宅に戻れば安心していつもの如く毛繕いに余念なし。紀伊国屋書店より『舊新訳聖書文語訳』届く。聖書は普及のため口語化と宗派を問わぬ共同訳が日本聖書協会によって進み文語聖書は僅か。文語を読まんとする者は少なくとも山本夏彦『完本文語本』より文語体聖書を精読すること。▼作家大江健三郎新潟県立三条高校での講演に対し学校長より教育の中立性を鑑み政治的なことについては話さないよう大江君に配慮を求めたが大江君は校長が政治的立場を露骨に示し講演者に「政治について話すな」と配慮を求めるとは自由に話せないなら講演は無駄と講演を辞退。校長は教育の中立性を懸念したというが「国旗も掲揚するし国歌も歌う高校だ」という紹介は校長にとってはそれが自然なことでこれは政治性はない認識なのだろうが国旗国歌を受容せぬことは教育現場において処分の対象となっていることは国旗国歌が政治的事項であり校長の主張は政治的。そもそも学校制度なるものが国家主義の装置であり<権力>の表象であると認識すべし。