富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

十二月二十九日(土)快晴。昨晩の痛飲を反省。Mezzで麦酒二杯、利休でいいちこを三人で一本、Y氏宅でバランタイン21年を四人で一本(といってもいいちこバランタインはストレートで私の飲んだ量が最も多いのは確か)、そして独逸麦酒三杯……飲みすぎ。蔡瀾が蘋果日報で二日にわたり「不再回来的人」と日本のこの一年の物故者を取上げており、勅使河原宏志ん朝江戸家猫八団伊玖磨といった人たちを取上げて紹介するのはいいが相米慎二について「傳説他為同性愛者、那麼年軽就死去、是愛滋病?」(同性愛者であるという噂もありこんな若く死んだのはエイズではないか?)と。蔡瀾が文人教養人であるというのは間違いで野暮の骨頂であることは今更言うまでもないが、物故者の名を並べて故人を偲び語る時に「エイズで死んだのか?」とは、それもかつては閑職であれ一応は映画プロデューサーだった者が香港が大好きだった映画監督の死を語る時に、である。唖然。蔡瀾、盆栽猫は日本人の仕業だとかハヤシライスの焦げ茶色は醤油を入れるからだとか、いい加減なことばかり書いて香港を代表する人気エッセイストとは嗤わせてくれる。最近はHung Homに蔡瀾美食坊なんてが出来て、本人は顧問という立場、立ち退き問題で一旦は廃業しようとした四川料理の詠藜園や台北の鼎泰豊などあちこちの名菜を集めかなり賑わっているらしいが。