富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

十二月二十日(木)曇。行政長官董君(連日このネタばかりだが)年末恒例の北京へ上奏に赴く。江澤民君が昨年は香港記者の「董連任を支持するのか」と質したのに対し江君激怒し香港記者は"too simple, sometimes too naive"と酷評せしが今年は陽気を気取り「なんでも質問せよ」と述べ、董君の手腕についてはすでに董君が連任所信表明にて足りぬ点は自己批判しており「人無完人、金無足赤」と庇護、江君は子どもの頃の背誦reciteとdictation默冩が役にたったと語り始め、董君を支持するかとしれば支持すると答え董君の再選を信じるかと問わらば信じると答える、私がもう一度背誦してみせようか、recite、意味がわかるかね?、と。天安門事件のあと上海のトップから総書記に抜擢された時と比べ大上段に構え若い記者に講じる態度はチャーチル的。ただしrecite & dictationなる語は昨年の"too simple, sometimes too naive"に対していかにも用意しました、でイマイチ。董君連任にてこれから五年にわたり年末になると北京上奏とこの江首席の英単語教室が続くのか(嗤)。油麻地の廟街にて路上に店を拡げた興記にて排骨保/火仔飯。廟街といっても佐敦が観光客相手に対して天后廟を挟んだこちら側はかなり如何わしく一枚HK$5のエロCD(殆ど一晩で使い捨てか……笑)や闇煙草を売る屋台が目の前に並び、闇煙草が取締りを警戒して頻繁に店畳みする僅か数秒のその機敏さに目惚れる。やはり目前に生搾りたてジュース売る店あり驚いたことに西瓜ジュースがイチ押しなのだが客がいぬ間に西瓜100%のはずがジューサーにかき氷のシロップのような西瓜味液体を注ぐ(笑)。やはり廟街は廟街。路上に出した卓につくが串焼肉や内蔵煮物、魚旦といった強烈な臭いと煙が路上にこもり、ブルックスブラザースのスーツはマズい(笑)。西環坤記の保/火仔飯は注文して20分は待たされるが興記は吉野家牛丼のような早さで供される。すでに生焚きした米と重油を使った強い火力の所為だが早いのはいいが米は重油臭く折角のお焦げも真っ黒の炭、排骨も保/火にて焚く前に「炸」したのか猪油ばかりかどうも精製油臭し。まぁ廟街の路上にてHK$20で数分で供される保/火仔飯で文句はいうまい。油麻地側の廟街といえば源記にて咋渣。咋の字は「ロ」扁に「搾」の旁を書くが漢和辞典にもなき字。搾り渣とは不味そうだがいわばマレーシア風お汁粉、美味。この店の木瓜西米露がお勧めと翌日D嬢に教えられる。