富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

十月二十七日(土)晴。昨晩回転寿司にてふと感じたる事は板前の手袋にて(かつては薄い透明のビニールの簡易的なものだったが今では手術にて執刀医が手を挿頭し看護婦が手に被せるあの粘着したゴムの手袋である)あれを見ると薄気味悪く手術だのフィストファック(笑)だのと寿司の味も半減どころか壊滅するのだが衛生の名の下に「指導」されるあの手袋は客を守るものではなくもしかすると新鮮でない魚の黴菌やウイルスから板前を守るものかとZ嬢と罵詈(この店のことではない、念のため)。昨日Reebokの1/2マラソン返信届くが開封すれば中身空にて申請書送り先がHollywood道30番地とありエスカレーターを下り出街の道すがら訪れれば米国系の個人経営の税理会社にて土曜日というのに朝から職員が一人このレースのゼッケンなど送付に忙しく訳を話して改めてゼッケン、割引券の類を頂く。このレースは私も属すHK Distance Runners Clubの主催にて本来私かて何か手伝うべきものを例年レースに参加するのみ。尖沙咀Reebok訪れ割引可のランニングシューズを見るが昨年はかなり気に入ったものの今年のラインナップは重く踵が大きく気に入らず。佐敦の麥文記で雲呑麺。麥文記の並びにあるMizuno扱う運動具屋にてシューズみるが気にいった軽量シューズあるがサイズなくPrudential Hotelの下に位置する東京スポーツ(笑)がMizuno大きく扱いし事を思いだし半時間以上熟考の末シューズ購う。年に数回の快活谷開催の週末昼競馬ながら観戦せず。第2レースが豪州のCox Plateのサイマルキャストにて佐敦の場外馬券場で中継観戦(今季より主だった場外にテレビ設置される)。国際レースは私でも知ってる馬に賭けるしか手筈なく独逸のSilvanoと新西蘭のSunlineに賭ける。Sunlineがレースを始終リードし最後直線にて一番人気Northerlyが差し三着に三才馬のViscount入る。尖沙咀某所にてラジオ聞きながら競馬。勝馬多く決めかねるレースは三着狙いと第4レースにて梁明偉が7磅の見習減磅にて騎乗の109磅しか背負ってない無輿倫比を複勝一点買いHK$47で取ったのはこれぞトレイダーBO氏曰く複勝の醍醐味かと思う。Z嬢が谷川俊太郎朝日新聞にての語りに触発され購いし『真夏の夜のジャズ』をジャックダニエル飲みながらVCDにて観る。1958年のニューポートジャズフェスティバル、当時のフィルムの感度と舞台の照明でどうしてあの舞台、そして何よりも観衆の表情まで撮れたのか。しかもフィルムでのあのオンタイムの編集! できれば翌日7月4日のマイルスデイビスにてコルトレーン、大砲アダレイ、ビルエヴァンズこそ観たいのが、この3日の舞台も出てくる奏者が私でもすべて名前を挙げられる名手にて、チコ=ハミルトンがどう間違えると赤坂ミカドのムード歌謡になるのかなど考えさせられる。チコのバンドといえばチェロの ネイザン=ガーシュマンがふと奏でるバッハの無伴奏チェロ組曲は見事、あの煙草に火をつけるのに中断する、あの間が……バッハがあのフィルム観たら泣くだろうなぁ。井上陽水「東京ドドンパ娘」聞きながらBombay Sapphire飲みながら日記綴る。