富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

二月二七日(火)薄曇。誌すこともなく忙殺さるる日。AmexよりRegent Hotelの西洋料理屋Plumeにて九月まで五人にてPlumeを訪らば内一人が無料になる旨の優待と葉書届く、世界に名だたる一流ホテルの看板料理屋も地に墜ちたもの、五人なる食事の不安定さなど気にもならぬか、それにしてもPlume、開業より評判芳しからず、やはりauthenticに仏蘭西料理か、さもなくば伊太利に逃げればいいものを、いまいち主題のわからぬ料理、十年前に寂しい店内に二、三卓の少なき客、そこでZ嬢香港に移住せし初めて晩、夕餐にて、楽団にサクラサクラを演奏されたれば、それ以来一度も訪れることもなし。さういへば先週だか渣打銀行より株の売買をHK$100,000するとHK$200のWelcome超級市塲にての現金券差し上げますの報せもあったが、阿呆か渣打銀行。首相森君は退陣日程が調整される日々、森君が首相の器でない事など明らか語るも無駄、それよりも森君を選びし、もしくはその政治を放置せしめし国民諸君ら自らの責任放棄をどう思うのか、10年来の不況といい企業の為体といい、何も問題を解決せぬその不思議。夜半、重く立込める春ならではの雨雲、窓から見下ろす香港の港も霞み、かなりドライなマティーニ、電脳からBoseを通して流れるはPink FloydのOn the Turning Away、かなりいい雰囲気、曲がOne of These Daysへと変わったら、維多利亞山頂からアブドーラ・ザ・ブッチャーが舞い降りて来そうな錯覚に陥る不安。