富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

1月5日(金)年末年始の非生産モードで庶庶の雑用たまり終日。自家製カラッと揚げたコロッケにサントリー山崎のロックはオツ。沼田元氣『ぼくの伯父さんの東京案内』読了。読売ランドの水中バレエ劇場で沼田元氣が子どもの頃からあった水中劇団とその当時からいる現役のバレリーナ……。文章は熱いのだけど写真がまさにロラン=バルト的な世界、南国忘備録の日記を読んでいて引用されていた『明るい部屋〜写真についての覚書』から孫引きさせてもらえば「《写真を現像(デヴロッペ)する》と言うが、しかし化学作用によって現像(デヴロッペ)されるものは、 実は展開(デヴロッペ)しえないもの、ある本質(心の傷のそれ)」であり「この点で、「写真」(ある種の写真)は(中略)激しい不動の状態、と言うことができるであろうし、またそう言うべきであろう」と……まさに不動であるがエントロピーを感じさせる写真たち。平岡正剛『江戸前』(ビレッジセンター出版)を日本近代文藝のなかの江戸主義ということで読み始める。