富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

友枝雄人シテ〈三輪〉神遊@国立能楽堂

辰年三月十二日。気温摂氏8.7/24.6度。晴のち曇。神田淡路町で散髪(The Gollum)ののち新お茶の水→湯島で上野池之端組紐道明〉へ。誂へた蝶ネクタイと懐中時計紐(銀鼠色)の受け取り。不忍池の辺りに出るとまことに暑い。東京の最高気温26.1度。湖畔でかなり良い調子で飲んでゐるオヤヂたちのなかに超ミニのワンピースで肢体も露はな女装さんがゐるのはやはり場所柄(上野オークラ特選劇場近く)。


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千駄ヶ谷国立能楽堂喜多流。シテ友枝雄人〈三輪〉で「神遊かみあそび」の小書き。村上湛君の解説あり。近代の国家神道といふ虚構、神社本庁には叱られるだらう、とんでもない邪論の極みのやうな話なのだが面白い。「神話」はけして真理だとか一つではない。湛君曰く「神話はその時代/\の人々による読み方による」。神話はテクスト。そのテクストの解釈は確かに時代によりいくらでも正邪なんでもあり。「神楽」から「破ノ舞」にかけてまるで「ミュージカルのやう」のお祭り騒ぎ、幽玄どころではないが、これはこれで面白い。本日の囃子方は皷の大小が大倉慶乃助と成田達志、太鼓は小寺真佐人で笛は栗林祐輔。このセッションがこの音楽劇にじつに適合。笛の後見に松田先生。「神楽」から「破ノ舞」にかけ笛が実に面白いところ栗林祐輔さんまことに表現豊かに務められた。

日比谷。ブルックスブラザースでともてきれいな黄色のカーディガンに一目惚れしたのだけど昨年秋からちょっと衣料費支出超で自省。外国特派員協会。ウシュマさん(スリランカ)の名古屋入管だとかジャニーズ(BBC)だとかで、こちらでの記者会見が印象的。かつては有楽町電気ビルヂングにあつたのがこちら(二重橋ビル)に移転してゐた(いずれも三菱地所所有か)。香港のFCCであれだけ飲んだくれてゐたのも懐かしい。本日はこちらで香港でもうどれほど前かバーテンダーしてゐたK君が「日本酒を極める!」と帰国してはせがわ酒店に入り東京駅地下で店頭に立ち、その後、輸出のセクションが麻布十番の店舗にあつて、そこでK君にあつたのが最後だつたかも。その後、K君は日本酒販売で企業して(さくら酒店)本日、外国人記者協会でこのイベントあり。

Sake Dinner Kai: Japanese Cuisine and Sake Pairing | FCCJ

ピンで参加だつたのでカウンターでピンの参加者で並んで座る。両側、こちらのFCCJのメンバーの方で、かういふクラブのメンバーの方であるのでとても社交的で一見の外来種にもまことに好意的に接していたゞく。「ぜひメンバーになつてください」といはれるが「有楽町(電気ビル)のときはほんと便利な場所だつたんんですけどね」とほんとその通りで有楽町だつたら気軽に寄れたが日比谷のこちらには(日比谷で観劇もないと)さう頻繁には足を運べないだらう。


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三重の寒梅梅、伯楽星、群馬の淡緑山廃、七本鎗だとかずいぶんと御酒をいたゞく。あつといふ間の3時間で20時半にお開き。数寄屋橋渡り銀座サンボアへ。ダブルのハイボール二杯飲む。帰りの常磐線特急で隣席にも客がゐて道明の紙袋を棚に載せて深酒熟睡であつといふ間に水戸駅に着き慌てゝ降りたら棚の荷物を忘れた!改札で遺失品の手続き。帰宅後に高萩行きの特急で高萩駅で現物を拾得と連絡をもらふ。