富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

振替輸送ご利用案内(首都圏路線マップ付き)

辰年二月十三日。気温摂氏▲2.3/12.2度。晴。厳冬の頃よりも風が冷たく感じられる。

一年前の今日(22日)はWBC決勝で日本は対米戦。ダルビッシュが打たれても9回に大谷登板で3-2で勝利。一平賭博醜聞で大谷は単純に被害者なのか?と疑問の声もあがり「説明責任を果たすべき」といふといふ指摘も出るのはおかしくもない。

路線図好きにとつてはまことに美しい首都圏の路線図。

振替輸送ご利用案内(首都圏路線マップ付き)

これを先日、首都圏からはかなり遠方の水郡線東館駅福島県)で見つけた。鉄道各線が不通になつた場合に、どのやうな条件で振替輸送の対象になるのか?の案内。中央線快速/総武線が不通の場合に地下鉄東西線を利用とかするのが振替輸送で誰でも自分の判断でできるやうに思ふが、こゝでいふ振替輸送とは乗客が自分のもつ乗車券で「他路線での指定された経路を乗車券及び振替乗車票により迂回して目的地まで利用できる仕組み」のこと。定期券(IC系定期も含む)や切符、一日乗車券などが対象で不通区間になる駅の改札口でそれを見せることで対象となる。対象とならないのはSuicaPASMOなど交通系ICカード。かなりの乗客がこれを利用してゐるのになんて不公平な!と思ふところだが理屈は前者(定期券や切符)がすでに目的地までの運賃を支払つてゐるのに対して後者(交通系IC)はチャージ残額がある前提で未払ひで乗車してゐるからなのか。確かに交通系ICで改札を通過してはゐるがどこに向かふかは不明で、もしかすると隣駅までだつたのに先の不通区間を乗られてしまふかもしれない。それにしても交通系ICカードなんて鉄道各社が勝手に導入したもの。それを利用することで振替輸送で不公平が発生するなんて釈然としない気もする。……でこの「ご利用案内」を東館駅で入手して開いて見て目を見張つたのが、この首都圏路線図である。通常、JRのものはJRの路線が強調され私鉄や地下鉄は目立たず、東京メトロ(旧営団)と都営地下鉄の路線図も同様。そんなアンバランスな路線図に慣れてゐるが、このご案内の路線図はJR、私鉄や地下鉄の路線が全く同じ扱ひで描かれてゐる。振替輸送のための参考図であるから新宿〜八王子間のJRと京王線とか、中野〜西船橋間の総武線と地下鉄総武線を均等に描くべき。これを描いてゐるグラフィックデザイナーのセンスは称賛に値ひする。この振替輸送ご利用案内(首都圏路線マップ付き)がメルカリだとかネットオークションにも出品されてゐるとは。発行されるとすぐに品薄になるやうで、それが水郡線の乗降客数も少ない東館駅では誰も必要性がない路線図なので残つてゐたのでせう。それにしても首都圏のそれになぜ振替輸送に全く関係もない常磐線でいへば水戸のやうな取手以北だとか中央本線の大月、内房線の木更津や外房線の成東、外房線の大網まで路線図の範囲に出てゐるのか、は不思議。日光はJRと東武線、高崎なら高崎線と新幹線、少し無理もあるが佐野ならJR両毛線東武佐野線など振替輸送手段があるから納得なのだけれど。確かに大月からなら中央線が不通で高尾から京王高尾線とか、大網から外房線不通で成東経由で総武線とか、それならまだわかる。だが水戸から常磐線が不通だからといつて水戸線で小山経由とかはまづあり得ないだろ。