富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

小谷野敦『レビュー大全』(読書人社)

癸卯年九月初五。気温摂氏13.4/24.8度。県立図書館。表千家の『茶道雑誌』10月号。村上湛君の連載で能〈松風〉拝読。破ノ舞とはなるほどさういふものなのか、と理解。本来の舞事(この松風では中ノ舞)で思ひが尽くせないときにかぎり短く添へる名残の舞で、この松風が元で他の能に類似は極少数なのださう。宝生流で松本惠雄(1915~2003)の昭和59年11月、69歳での最後の松風がどれほどの妙技であつたか、と村上君が語つてゐる。『芸術新潮』10月号は磯崎新特集。

レビュー大全 2012-2022: 作家・比較文学者Kが四〇〇〇日にわたって記した壮大なる記録

小谷野敦レビュー大全』(読書人社)を眺める。本当に眺めただけ。小谷野がAmazonのブックレビューに実名で投稿した2012年から2022年までの4000日の厖大な記録。これを一つずつ読むことなんてできない。この本は手元に置いて何か気になる書籍があつたら索引からそれを引いて小谷野レビューを読むしかないだらう。

母からいたゞきもので滋賀の鮒すし(マルマン)を賞味。酒は岡部合名会社常陸太田)の松盛。家人と二人で四合瓶ぺろりと飲んでしまふのだから困つたもの。それで食前と寝る前に濃いめのハイボール飲んでゐるのだから本当に何うしやうもない。