富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

XXV観世左近元正三十三回忌追善能(秋)

陰暦九月初七。気温摂氏18.9/29.6度。雲一つなき秋晴れ。

学士会館屋上からの眺望

宿を午前10時半すぎに退房。都営三田線で日比谷。あまりの日照りに地下道潜り銀座へ。早めのお昼でお蕎麦でもと思つたが日曜日は泰明庵もよし田もお休み。銀座松屋の裡に山形の蕎麦切りで山形田は日曜ももう開いてゐて、そちらへ。昼前のそばはこれは良いかも。女将も気さくで昼前で他の客もなく「有楽町の駅前から広場でマルシェとか始まつたけど本来は季節もよくなつてのハズが今日は炎天下で茹だるわね」と話す。隣のビルにある陶芸の日々 nichi-nichiに寄る。伊東屋。家人と別れお忍びで銀座若松で豆かん頬張る。


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GINZA SIXの観世能楽堂。本日はXXV観世左近元正三十三回忌追善能(秋)。今年はこのご先代追善能を銀座で春、それに先月は大阪(大槻能楽堂)そして今日と三度目。
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ご宗家の〈姥捨〉は140分の大曲。この〈姨捨〉は一年前に塩津能の会で哲生師のものを拝見して(このときの山本東次郎師の間狂言が今でも忘れられず)先月、NHKのFM能楽堂で梅若桜雪師独謡を聞いてゐたので(村上湛君解説)今回は囃子方も亀井忠雄師(大鼓)に贔屓の松田弘之(笛)、林雄一郎(太鼓)で格別なものになるのであらうと期待して拝見したが期待裏切らぬどころか小鼓の見事、ご宗家の渾身ぶりで飽きることなく堪能させていたゞいた。仕舞で大槻文蔵師の〈定家〉と独吟は桜雪師の〈江口〉。

〈烏帽子折〉は子方の清水義久君(今年12歳)が立派に牛若を演じきつた。牛若の立場の切実感は大したもの(歌舞伎の大名跡の倅も学べるほど)でした。


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家人が銀座ライオンで待つてゐて(先に飲んでゐて)くれたので駆けつけ大ジョッキ2杯飲んだら遉がにお腹が張れて銀座ライオンで初めて日本酒(白鶴)をいたゞく。お銚子が1合半で、これはビールの「大瓶では多すぎる、小瓶では少なすぎる」の中瓶の感じで丁度良い。
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お上は疫禍にあつて感染ご懸念でステイホームならぬステイパレス?のなか疫下初の国民体育大会開会式参加(1日)に弟宮の倅が私的に!お伊勢さん参拝とは。伊勢神宮はお上の愛娘さまが成人皇族となつて初の参拝予定されてもゐたところ。それも蹂躙とは。令和の南北朝か。