香港では感染となると超過密の団地で「棟」感染が深刻。SARSのときに高層住宅の縦１列が下水道管共有で感染もあつたが空気感染で今回のオミクロンでも同様に。但しSARSのときは致死率１割超で、この下水道感染で死者連鎖もあつたが今回はそれがないのは不幸中の幸ひか。
欧州議会が香港の人権状況批難でリンテイら市役所高官に渡航制限や欧州での資産凍結を加盟国に求める決議。これに対して香港立法会が欧州議会による香港事務（中国への内政）に対する干渉と非難決議。内政干渉されるくらゐ人権に関する深刻な事態といふ認識はなく議会では90議席中の賛成88と国安議会の大同団結の凄さ。議長も賛成で賛成に回なかつた２人の議員は感染で欠席とか？これが国安前の議会なら民主派がこの批難決議に賛成するはずもなかつたが、彼らが議会から追放され獄中にある議員もゐることぢたい深刻な人権状況そのもの。
本日陰暦十二月廿一日。気温摂氏▲0.1/9.4度。曇のち晴。初場所千秋楽。単独二敗の御嶽海が三敗の横綱照ノ富士破り三度目の優勝。謹慎処分から復帰の阿炎（西前頭８）は14日目まで同じく三敗の琴ノ若を熱戦の末に破り12勝。西三段目８の丹治君は５勝２敗で大阪場所は幕下での活躍に大いに期待。
あん肝があつて冷凍庫からウオツカを出して、これは至上のタイアップであつた。
篠原勝之『骨風』（文藝春秋）読む。2015年に第43回泉鏡花賞受賞の自伝的小説。室蘭。暴力的な父への怯え。あのスキンヘッズ巨漢のクマさんが？と驚くが泣き虫で編み物好きの幼いころ。17歳での家出同然の上京。それからの半生と幼いころの出来事の彷彿。かうした物語は子どもの頃は井上靖の『しろばんば』だとか大好きだつたが大人になつてからは中上健二の世界に引き寄せられたくらゐ。それがこの『骨風』はぐいぐいと読めて、そこに描かれる世界がクリアに状況が頭に浮かぶ。クマさんは香港でお会ひしたことがあつたがオブジェの制作の合間でもほんの少しの時間があればiPadで物語を書き続ける。かなり疲労困憊でも書かずにゐるわけにはいかないほど。オブジェの制作か執筆か、さうした告白をしてゐないのは何か怯えの回避なのかしら。近寄りがたい圧倒的な世界なのであつた。
