富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

資本主義の限界点

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香港警察に対する市民の信任が8割で市民は満足で警察も士気が高まると党紙大公報。そんなに香港市民は奇特だつたかと驚いたが、この調査は「警察服務質素観察部」によるもので茶番も茶番。晋三後援会で晋三の支持率を調査したり読売新聞抵抗購読者対象に自民党支持率調査するやうなもの。

香港大学にあつた「国殤之柱」は撤去され跡地は休憩テラスに。何十年かすれば、そこに非愛国的な侮辱展示があつたことも忘れ去られるのかしら。一昨年の抗争で「香港独立」叫びながら警察の列にバイクで突っ込んだ青年の裁判で本人が罪状認め控訴断念で弁護士も根耳に水と。いつたい何があつたのか。本人が何ういふ状況でこの判断をしたのか「中共だから」わからない。


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本日陰暦十二月十二日。気温摂氏▲0.7/7.3度。晴。

テレ朝〈徹子の部屋〉録画でゲストは中村屋勘太郎(10)と長三郎(7)を見る。父(勘九郎)が弟の七之助と同じ10歳の時に出演ださう。二人とも実にしつかりとしてゐて兄の弟への気配りは敬服するほど。かうして役者が育つてゆくものかと感嘆だが年末のドキュメンタリーで見たが母(前田愛)の努めも並々ならぬものあり。

カラーでよみがえる大英帝国 エドワード朝時代1901-1910 | NHK BS1

これも録画で見る。およそ百年前、産業革命後のイングランド中部の工業都市プレストン。映像はヴィクトリア女王崩御から始まる。エドワード7世の御代は短くも人々の労働や生活の環境が大きく変化。プレストンの西にあるブラックプールの沿海で週末のレヂャーの始まりが興味深い。労働者を働きづめにするのではなく余暇を与へることで就労時の労働意欲は高まり余暇に観光地へと出かけて過ごすことで経済活動と消費が活気づく……良いことづくめの資本主義なのだらう。

佐伯啓思「資本主義」の臨界点 :朝日新聞

空間、技術、欲望のフロンティアを拡張して成長を生み出してきた「資本主義」は臨界点に近づいているといわざるをえない。「分配」と「成長」を実現する「新しい資本主義」も実現困難といわざるをえないだろう。問題はどこにあるのだろうか。「資本主義」が間違っているのだろうか。(略)問題は、昨日よりも今日の方が豊かであり、明日はさらに豊かでなければならない、というわれわれ自身の意識にこそあるのではないか。政策を難じるより前に、科学や市場や政治の力によって、より多くの富を、より多くの自由を、より長い寿命を、より多くの快楽を求めるという近代人の欲望の方こそ問題の本質ではなかろうか。

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