香港での民主派潰しは立法会と区議会、蘋果日報、六四の支聯會、大型遊行主催の民陣と順調に進み次はかうした全ての団体に強い影響力のある「教協」へ。香港教育専業人員協会（HP）は香港の教員を組織をした、あくまで福利厚生団体だが労組的でもあり、但し香港の場合、労組の多くが親中左派が牛耳る中で教協は民主派団体であつて行政長官選出の全民模擬選挙をやつたり何よりも子どもたちに対して反政府的な偏向教育をする元凶であつて存在が許されるはずもない。但しあくまで教員の福利厚生団体なので市役所もそれなりに扱つてゐたら中共🇨🇳の官報が香港の教育是正のため教協といふ「毒瘤」を排除しなければならないと記事を発表。
これが一昨晩のことだつたが昨日のうちに市役所が教協との断交を発表ださう。党中央政府が新聞紙上で何かいへば下部組織が恐れをなして何かする、といふまさに一党独裁の恐怖政治そのもの。それにしても香港といふ都市の性格がこゝまで一変しようとは。
▼東京五輪。香港も奮闘してゐるが「中華台北」も好成績をあげてゐる。五輪など運動大会は時差や移動のない地元有利とされてゐるが台湾にとつて東京は「慣れたところ」か。そのなかで昨晩、バドミントン男子ダブルスで中国を破つて金メダルの台湾チームの男性二人のラブラブ感が話題に。
本人たちも練習も試合もずつと一緒で喧嘩もすればほんと夫婦と同じだが「頭吵床尾和」ベッドに入つてしまへば翌日はまた仲直りと悪びる様子もなく金メダルをとつてゆっくり休みたい、寝るのは一緒？と記者を笑はせる。台湾の明るさは「二人は金メダルをとつて香港に戻つたら結婚登記か？」とか全民挙げての祝福で代表は蔡総統が、と二人の快挙を讃へる。李登輝が語つた「台湾の悲哀」が裏返しで「台湾の快楽」に転化しとうとしてゐる。
その二人が中国を破つた決勝戦での最後は台湾の一打が最後、相手陣地後方でインかアウトか際どいところだつたが線上でイン、これで勝負あり。台湾のこのコート画像のコラージュもすてき（緑色は「台湾」の象徴色）。台湾ではこの殊勲に祝祭気分だが、そのなかで台湾に準々決勝で負けた日本が試合後に台湾チームの勝利を親指を立てゝ祝したことに台湾では「かういふ人たちの隣人である幸はせ、これからも仲良く」とコメントあり（つまり「強国」を厭ふ暗喩）。
話題に事欠かぬ五輪。中国陸上「女子」代表と網上で話題になつた「男っぽい」アスリートは残念ながら今回の東京大会には中国選手団（こちら）に名前がない。やはり派遣を断念か。彼女が一昨年、彗星の如く中国女子陸上界に現れ好成績残したので国内でも早速、網上での話題に。
24岁中国女飞人廖梦雪，因长相男性化惹争议，今抱娃很有“母爱”
社会には性別蔑視が根強く一般的な女性の性徴に欠けた「男っぽい」彼女はさまざまな偏見や圧力に堪へながら陸上で好成績を上げ大学院での研究生活と陸上を並行……とこの記事はとてもリベラルに彼女を守つてみせる。人口13億人なのだ、両性具有で陸上に類ひ稀な性能を有する人民がゐても何もおしくない。
大家关注的重点不应该在长相，而是鼓励她突破自己为国争光。希望有一天她能得到尊重，并不再戴着异样的眼光看待她，真心希望廖梦雪能在田径这条道路上越来越好。
彼女の外見の見た目にあれこれいはず「而是鼓励她突破自己为国争光」……と、このフレーズがたまらないが彼女が自分自身（の殻？ペルソナ？）を突破し「国のために栄光を勝ち取る」ことを鼓励すべきである、と。彼女がさう尊重されることで凝視せず彼女を応援することで彼女の陸上での路が開けよりよい成績を……つまり「国のため」なんだから余計なことは言ふな、と。それにしても、である。この記事は彼女の「女らしさ」を超越して、いきなり「喂婴」の画像で育児なのがすごいが、それで彼女の「母性」を引き出してゐる。本当に出産したのか、とか人工授精ぢゃないか？なんて不問。さういふことを問ふことぢたい偏見である。同性で結婚したり子を授かることも可なり。それでも、気になるのはこの「喂婴」が（授乳ではなくてもよいのだが）嬰児にいきなりバナナをそのまゝ小さな口に突っ込むか。嬰児は苦しくて窒息しさうなのか白目をむいてゐる。
陶傑先生はFBで「選擇餵BB的食物為何會是香蕉？讀過一點弗洛伊德心理學，會心微笑地，你也懂的」（嬰児の摂食が何故にバナナなのか？フロイト心理学を一寸でもかじつたら、これはふふふ……でわかるところ）と指摘（陶傑先生もこのFBの記載ではこの選手が東京五輪に出場と書いてゐるが）。ついでにいへば彼女が来てゐるピンク色のジャケットが紐育ヤンキースなのも何かの暗示か。彼女が男っぽくとも両性具有でも実は男性でも構はないが少なくとも男性にでもあるであらう育児の「母性」では離乳したか何うかの嬰児に丸ごとバナナを口に突っ込んで窒息リスクのあるやうな摂食はしない。さう思ふと、この画像というか、この記事ぢたい何か嘘つぽく思へなくもないのだがなにぜ「お国のため」である。
何十年ぶりに水府に住み季節のかはりが目新しい。冬は日光おろしのからっ風。夏になると首都圏や内陸部より３度程でも涼しいのがありがたい。常陸の浜風もあり夕方からの東風で夜も過ごしやすく東向きの部屋で窓を開けてゐると冷房どころか扇風機すら要らぬ時間がかなりある。東風（こち）は春の季語で盆東風はこの季節の風とはいへ伊勢あたりの風土の言。土用東風といふことばもある。
