富柏村香港日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴る日剩でござゐます

イソジンってか?


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香港に大陸から検疫専門隊が来た上にPCR検査も大陸系の組織との合弁会社が設立され、しかもその大陸企業がこれまで検疫実績がなかつたり慌てゝ設立された組織に香港で免許をもつ臨終検査技師がおらず誰かしら探してきたり(日本でも電通絡みでかなり杜撰な国策ビジネス横行で中国のこと嗤へないが)とにかくひどい状況。さらにその生体検査企業の経営者の一人が何年前だつたか何だか酵素を皮下注射する美容メディカルで毒性のある酵素注射で問題となつた人物(と同姓同名)がこれに参画してゐるさう。

香港で検疫1日20万人計画「DNA取られる」と市民警戒:朝日新聞

中国政府は医療チームを派遣した香港でも、大規模なPCR検査を始める方針だ。1日最大20万人を検査し、臨時の検査施設や病院も建設する。ただ中国が新型コロナ対策でも直接関与を強めることに市民には警戒の声もある。(略)香港の民主派、新民主同盟の議員は「検査で個人のDNAサンプルが中国に収集されるのを心配する市民は少なくない」と話す。香港政府は否定するが香港警察は国家安全維持法で逮捕した人のDNAサンプルを収集しており市民の疑念はぬぐえていない。

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木村屋のパンを頬張ってから井波律子先生訳注の『世説新語』読みに市立図書館に出向いたのだが東洋文庫で5冊のそれは、とてもさっと目を通せるやうなものではない。

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岩波『図書』8月号で四方田犬彦先生が「虚言の文学者」といふ題で作家・大泉黒石についての連載が始まり興味ある人物で、この大泉黒石のデビュー作となつた「私の自叙伝」を図書館の蔵書にあつたゆまに書房編年体大正文学全集(大正8年)で読む。著名人でもない若者の処女作が自叙伝といふのも特異な話だが、それは黒石が帝政ロシアの外交官とロシア文学愛する16歳の日本女子との間に生まれ母は黒石出産で亡くなり漢口駐在であつた父も逝去、その父方の叔母が黒石をモスクワに連れてゆき、中学は巴里で素行不良で学校を追はれ日本に戻り……と黒石の数奇な半生から最初に執筆勧められたのが自叙伝だといふから面白い。


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だが犬彦の題のやうに「虚言」がこの黒石には付きまとひ一読した自叙伝でもいかにも眉唾なトピックスも少なからず。だが小説であると思へば「面白ければ「で空想や虚言も大いに歓迎で、それは犬彦先生のこの連載でこれからが楽しみなところ。この黒石の息子が役者の大泉晃。


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梅雨も明けて猛暑に、さすがにこの1か月くらゐは半袖の開襟シャツなど寒がりのアタシでも着る。開襟シャツは麻混合だつたり皺になりやすいし汗もかくので毎日洗濯だが、それをいつもクリーニングに出してゐたら破産してしまふのでアイロンをかけるのも頻繁となり「キーピング」をドラッグストアに買ひに行くとイソジンの嗽ひ薬が棚から消えてゐるのは大阪府知事の吉村某がヨード系何とかでの嗽ひが新型コロナに効くからだとか嗽ひ奨励したからで「すわ、イソジン」で民草がイソジン買ひに急いだゆゑ。 

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イソジンの製薬企業が在阪で上方経済復興でも企図したものか?とすら訝つてしまふ。これに興奮してイソジンや明治の嗽ひ薬大量に購入する陋巷の民こそ何かに感染してゐる。

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イソジンで良いのならイソジン「きず薬」は何うだらう。
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軟膏もあるでよぉ。軟膏をお湯に溶いて飲んでもコロナ退治になるかもしれない。
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この国の迷走が怖い。

そもそもバオバブは、抜くのが遅くなると、二度と取りのぞけなくなる。そうして星全体をおおう。根が星を貫通する。星はとても小さいから、そんなバオバブが増えすぎると、ついには破裂してしまう。『星の王子様』河野万理子譯

日本はきつと抜くのが大切なバオバブを、そのまゝ放置してしまつたのだらう。東大法学部で陽一先生のゼミで学んでも近代の本来の国家主義も理解できないかもしれない。

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日本で暮らしてゐると何が詰まらないつて商店の店舗に店猫がゐないこと。こんな香港の店猫が懐かしい。

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