富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

McCoy Tyner R.I.P.


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ダイプリ号で感染した香港人乗客が「客死日本」。このニュアンスには当然、もし日本政府のダイプリ号防疫が真っ当な措置であつたら、もしこの乗客が早い段階で香港に戻れてゐたら?といふことが「客死」の言葉に含蓄あり。


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ダイプリ号の姉妹船が米国西海岸沖に停泊で船内感染もあり。横浜での対応を思ひ出せば「アメリカ人は立ったままで作業とは上品さに欠ける」と感慨あり。米国が何う対応するのか、今更で横浜の悲劇はもう時間を戻すこともできないが防疫とは何かを今からでもよく見て日本は猛省しなければいけない。だが、それで今後何かが改善されるとは思へないのだが。


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尖沙咀のHeritage1881にて香港の昔懐かしい陋巷の風景をミニチュア化した展覧会あり。午後、家人と久々に尖沙咀に行き参観。今日が最終日と情報があつたので慌てゝ出かけてみたら25日まで。このHeritage1881といふホテル含む商業施設は旧水上警察署李嘉誠の開発が再開発して旧警署建物をホテルにして早いものでもう10年になるが昨年の逆権運動での観光客減に霜上加雪の疫禍。ホテルのバンケットルームなど需要もなく、それならとFWD(李嘉誠次男リチャード氏の会社)がスポンサーで、この展示。香港でミニチュアジオラマはかなりの水準で精緻の限り。時節柄、古き良き香港への懐古心の高まりが、このジオラマを余計に精巧なものにしてゐる。


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スターフェリーで尖沙咀から湾仔に渡る。湾仔の波止場周辺はMTRが将軍澳線の北角〜香港と東鐵の紅磡〜金鐘の2線に関はる延長工事で「会展」站工事中だが難航。湾仔碼頭も、この新線開通してバスターミナルも隣接すればさぞや活気も出るのだらうが今は殺伐とした光景。湾仔碼頭にあつたかなり大規模な日本料理施設も昨年のうちに廃業してしまつて空き空間。さういえば尖沙咀も北京道など大陸客相手だつたのだらう薬局や宝石店など軒並み「暫定営業」でシャッターが下りてゐた。
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SARSの時も今のやうな寂寥感はあつたが、あの時はこの疫禍を乗り越えなければ、乗り越えればまた明るい社会が……といふ期待もあり。事実、疫禍後の中央政府の厚い香港救済策が効果博してリカバリーどころかSARS前以上の景気となつたが今はそれも期待できず。何ともどんよりとした社会。今日は科技大の学生が将軍澳で駐車場建物から転落での死去から4ヶ月で現場で追悼活動あり。道路に障害物置いたことで防警が大挙して蠢き抗議方を逮捕。取材する記者への胡椒スプレー噴射など暴警の暴挙は呆れて言葉もなし。暴警は待機のさなかスマホのワーゲームで時間潰し。

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InterFMでバラカンビートを聞いてゐてマッコイ=タイナー逝去を知る。

McCoy Tyner, Jazz Piano Powerhouse, Is Dead at 81 - The New York Times

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