富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

92人坐包機返港

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横浜で「検疫」続けてゐたダイプリ号につき防疫失敗は明らか。今朝、羽田からダイプリ号から「救助」された香港人乗客乗せたCX特別機が香港に戻る。大公報はこれにつき中央政府外交部が何れだけ協力したかの自画自賛。彼らは火炭に新築で入居直前だつた公団団地の臨時隔離所にて2週間滞在。米国やカナダ、豪州なども同様の措置。つまりダイプリ号での2週間の隔離は全く意味がなかつたどころか寧ろ船内二次感染の疑ひ。それでもあの船内に留め置かれるより団地の方がずつとマシだらう。

Hundreds Released From Diamond Princess Cruise Ship in Japan - The New York Times

Kyle Cleveland, a sociology professor at Temple University’s Tokyo campus who has studied Japan’s response to another crisis, the Fukushima nuclear meltdowns, said he saw troubling similarities.
“The lack of a coordinated response in which genuine experts are responsible for decision making is problematic,” he said, ”because what happens instead is that you have political functionaries who are placed in roles of authority beyond their competency.”
Mr. Cleveland said that the ship had put Japan into a difficult and fast-moving situation.
“Japan is sometimes a victim of its own competence,” he said. “Everything works, and it’s a highly structured, functional society in every respect. And then when things go off the rails, they think that normal everyday processes are going to be sufficient.”
“But exceptional circumstances,” he said, “require exceptional responses.”

この日本の防疫措置の瑕疵に対する厳しい指摘。中国に対しては別にあるが日本といふ本来かうした防疫に真っ当に対応できるはずの政治体に対してであるから失望大。

クルーズ船乗客から死者、何が「搬送までに1週間」対応失敗と海外から批判も:朝日新聞

この記事(朝日新聞)にもかうした海外の声が紹介されてゐる。

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社評:鴕鳥心態誤抗疫 「疫輪」教訓須記取(明報)
雖然郵輪檢疫隔離結束,乘客分批離開,然而不代表危機結束。不少專家質疑,船上疫情爆不停,不排除有「隱形感染者」,在這種情况下「放人」,容許部分人選擇繼續在日本「自由活動」,存在播毒風險,做法不合理。由北海道到沖繩,目前日本境內已錄得逾80宗病例,既有醫院爆疫,亦有多宗源頭不明病例,當事人未有去過中國。世衛高級顧問進藤奈邦子形容,武漢確診人數已呈減少趨勢,漸見曙光,「現在全球擔心的是日本」。
有別於很多國家,日本並沒有中央疾控中心。岩田健太郎指出,防疫專家無法下決定,事事必須先問准厚生省,可是官僚處理疫情卻掉以輕心,本周他以災害派遣醫療小組成員身分上船,一邊協助防疫一邊視察,然而同日卻被厚生省官員趕下船。厚生省再三重申,根據世衛指引,「鑽石公主」號的感染個案,不能算入日本本地病例,惟有人質疑,日本官員這種反應,只反映他們最關心對外形象,擔心被視為疫情熱點,影響今夏東京奧運。
本月初,日本當局仍強調國內疫情受控,國民普遍未有太多防範,馬拉松等大型活動如期舉行,直至近日當局才改變口風,表示疫情進入新階段,呼籲國民避免人多場合。福島縣立醫科大學教授丹羽真一認為,病毒擴散比日本政府所說的嚴重,並重提2011年福島核災難,最初日本政府亦隱瞞真相、堅稱反應堆沒有熔毁,他擔心歷史正在重演。

福島医科大の丹羽教授曰く「ウイルス感染拡大は日本政府の発表より深刻。福島核禍で政府は当初、状況隠蔽でメルトダウンはないといつたが、それの再演」と。

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今回の香港乗客救出にあたり東京で中共大使館の扶助あつたのは当然だが横浜の埠頭から羽田空港まで差し向けられたバスが最悪。日の丸🇯🇵と中共旗🇨🇳が掲げられご叮嚀に「走,咱们回家!」と簡体字で!横断幕掲げられフロントガラスにやつと小さく「香港入境處」と張り紙。この香港行きには同じくダイプリ号の大陸乗客も乗り込み香港へ。今回のこの移送でも一国両制など葬り去られ中共香港色が濃厚。中央政府の香港に対する「これが現実」なのだらう。香港ではこれに早速「操,咱们送中!」「中港前途」とイラストが。よく見るとバスのナンバープレートまで足立が「揽炒」である。「攬炒」は「死なば諸共」の意。


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朝、所用あり中環へ。午前9時でこのさま。少なくとも疫禍恐れつ通勤の満員電車の東京より真っ当。

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MTRの中環站上の太子大厦にある美心集団系の京菜・北京樓は
従業員に感染出て臨時休業中。反送中より疫禍は美心集団に打撃。

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香港の疫禍より憂慮するのは日本のそれである。

クルーズ船「客室待機後も感染広がったか」国立感染症研究所 | NHK

上述の紐育時報の取材に答へたテンプル大学東京の社会学教授は「日本はあらゆる面でしっかりとした社会だが物事がレールを外れても通常通りの対応で十分だと考える。例外的な状況下では例外的な対応が必要だ」と。然り。

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