突然の「内地人14日隔離」といふ林郑決断に「すわ香港」と内地から駆け込み帰省多く本日は内地からの航路も混雑で深圳湾の陸路も渋滞になつた由。これで感染者がゐたら？といふ話だがお手上げ。
林郑は一昨日「発令」の公務員マスク着用抑制命令に対して昨日「誤解を与へた」と謝罪。同僚の多くが感染や疾病予防でマスク着用はあり事後に実際にマスク着用の同僚が病気に罹つたか何うか確認することもないと（当然である）。更に自分が言及した「公務員で必要以上にマスク着用すべきでない」は此処（記者会見）に並ぶやうな常に市民の視線を浴びる高官に対してであり必要以上の不安を市民に与へぬためと言及。
【網上で笑へた虚構新聞】トイレットペーパー不足の昨今、行政長官は先日「公務員はどうしても必要な場合を除きトイレットペーパー使用を禁止する」と命じたが、本日の記者会見で「説明不足だった。全ての公務員を対象としたものではなく、今この会見に私と共に臨んでいる政府高官に対してだ」と訂正し謝罪した。
林郑がダメなのはかうした謝罪の場でも「なぜマスクしないのか？」といふ記者の問ひに
聲稱要以身作則而無戴口罩，更帶笑說：「我根本係叫佢哋唔准戴，哈哈，戴咗都要即刻除返落嚟，因為一日每人戴幾個，其實對於緊絀嘅供應，都帶來好大嘅壓力」，更聲稱：「希望每個傳媒朋友，都用呢個標準啦吓！」。
などと冷徹にも笑ひながら答へる習性あり性悪と思はれる（その通りなのだが）。
「前現代」，前到甚麼時候？從幾個醫生說出他們親自經歷的事實而被指為謠言來看，不妨追蹤一下，上一次科學家因說出事實而被當作謠言是甚麼時候？那是420年前。1600年意大利的布魯諾（Giordano Bruno）因支持太陽中心說而被羅馬宗教法庭處以火刑。
只是因為這次疫情已經紙包不住火，八名醫生才沒有受罰。但中國又有多少因為說出事實而被治罪的冤案呢？「前現代」，就是西方稱為「黑暗時代」（Dark Ages）的中世紀。中世紀後期，西方飽受饑荒、瘟疫和戰爭的威脅。
把香港從最文明的現代社會，帶進一個受瘟疫威脅的黑暗時代。在服從一個「集權型、統制型和逆淘汰」的政體下，這就是林賤特首的使命。（李怡）
本日朝、中環はAlexander Houseの星巴珈琲に寄つたら平日朝の通勤時間がまるで日曜朝のやうな閑散。皆さんどこに消えてしまつたのかしら。と思へば超級市場の前で何やら騒ぎが！と思へば店舗に届いたばかりの米をまだ開梱もせぬ前から奪ふやうに買ひ込まうとする人々。よくも米騒動が起きぬものと思ふ。米が多少なくとも餓死しないだらう。他の食料品は十分に供給されてゐる。なのに、この喧騒。大衆心理とはウイルスより更に恐ろしいもの。
本日（正月初十三日）は湾仔の公立病院にて血圧と血糖の定期検診。出がけに須磨帆の公立病院アプリに何か伝言あり「今日の診察」リマインダーかと思へば医管局員工ストの影響で公立病院の救急部門かなり運営深刻で「ちょっとした病気なら私立の診療所へ」と呼びかけ。だが私立の診療所ではマスクなど入手困難で休診も増えてきてゐるといふ。湾仔の公立病院はまるで暴徒による暴動に備へるやうにシャッター下ろして要塞化。入り口で手の消毒（それなら靴底ももつと気になるが）させられ診察フロア入り口で検温。マスクは所持してゐないと１枚だけ配給あり。診療終はり外出の際も手の消毒。職員もイライラなのか対応横柄。
隣接の律敦治病院の入り口に反送中→防疫の政治的ポスターあり今でもなお「レノンウォール」なのに些か驚く。市中のそれは建制派や俄か愛国人士らにより剥がされ「美化」されたのだが彼らもさすがに公立病院の敷地内に闖入してまで乱暴は働けないといふことか。大学構内ですらかなり美化されてゐるといふのに医療施設は最後の自由の聖域なのか。敵ばかりか味方の最後は命を救ふのが医師で医療機関には病人といふ人質がゐるから軽率に攻撃もできず。
香港の学校の復学は3月2日が予定されてゐるが教育局長が記者会見で3月2日までまだ3週間あるが何が何ういふ状況になるか流動的、マスクや消毒関連品の供給も十分でないなかで開校は何うなるかと（教育局長稱距離3月2日仍有3個多星期 相信有很多變化 - RTHK）。この局長何某の発言のなかで耳に残つたのは「政府現時希望能一同抗疫，盡快回復正常生活」といふ言葉。この「回復正常生活」は今回は疫禍でも、それは反修例風暴から続くもので結局のところ「止暴」も「止疫」も願ひは一緒か。マスクといへば日本のどこかの小学校では親に学校から「マスクは白色のものにしてください」と連絡が来たとか。バカげてゐるが日本らしい。かうした疫禍とか何かが社会を襲ふと人々の思考回路のおかしさが露見されるものので（その極みが戦争やファシズムなのだらうが）とにかく連日あることないこと謡言飛語の類ひ耳を塞ぎたいほど。ANAが北京便運休決定は「北京で肺炎が実は蔓延」だからださうで香港の大手超級市場「ウェルカムに野菜供給する運送業者で感染あり輸送の生鮮食品が危ない」とか澳門でのカジノ閉鎖は「カジノでディーラーが賭場の客前でばったり倒れた」からなのだといふ。ANAの措置は空席ばかりの飛行機飛ばすはずもなくウェルカムの生鮮野菜の話は「それなら火鍋にでもしてくたくたに煮るしかないな」とか澳門のカジノの噂も「これが本当の大当たり」なんて思ひつくが神妙にそれを話題にしてゐる人の前でかういふことをいふと本当に叱られさう。
渦中のダイヤモンドプリンセスに横浜から搭乗し香港までの船旅楽しんだ陶傑先生が「まさかの疫船」となつたクルーズの旅について今日の蘋果日報でやつと論究。但しかつて欧米の上流階級のための高級郵船での航海は等級制あり３等船室の客など楼上に至ることも許されなかつたが世の平民化で船旅も変はりクルーズ船の旅は市場が欧米から東アジアに行き着けば中国の強国人が……といつもの陶傑節となるが先生自身が搭乗のダイヤモンドプリンセスには再考なし。この横浜からの船旅については陶傑先生、1月23日から（つまり実際の旅程より数日遅れで）蘋果日報に寄稿。この第三話でこの日剩でも紹介の日本の少子化に台湾子女帰化をといふ面白い話あり。
上郵輪之前，要做功課，了解乘客成份。「鑽石公主」號以日本中產為主，西洋客若干，香港遊客少量，見此Profiling，可知文明指數有保障，噪音在可控範圍，放下心頭大石。東京去鹿兒島，航程竟要兩日。船上食物，由日本供應，牛肉豚肉都勝過歐洲航線。一出公海，網絡訊號消失，武肺的訊息，連同那許多呼天搶地的恐慌喧嘩，通通都不見了。見不到，聽不見，不就等同不存在了嗎？「鑽石公主」號在暮色中航行。沒有手提電話，原來日子是如此的潔淨太平、寧靜美好。開船的時候，最新消息是武漢封城。我也關了機。全球化的網絡世代，一出現負能量，即遠近弗屆。
（陶傑「沒事兒」蘋果日報 20200123 及び 同「人在天涯」同 20200124 より）
武肺の騒ぎが大きくなつたときのクルーズ船での船旅で疫禍喧騒から遠海に船出することの心の落ち着き。さすがの陶傑先生もまさかその船が疫禍の災ひにならうとは思つてもみなかつたこと。何たる偶然の不幸か。これを連日読んでゐたので後日、この船で疫禍が……と聞いたときに旅程から「あの船か」と思ひあたつた次第。
