富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

Cape D’Angulier

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大公報が今日まで正月休刊なのでつまらない。

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香港で始まつた湖北省からの入境帰省は初日17時までで394人の入境制限の由。あくまで空港や口岸で問診票を書かせ自己申告頼り。赤外線での検温もいつものこと。これでどれほどの検疫になるのか。それより武肺がどれほどの威力あるウイルスでSARSやかつてのコレラなどと比べて危険性がどれほどのものなのか。SARSのときに比べも今回の〈抗疫〉の勢ひが気になる。武漢市や湖北省の対応の拙さに対して习近平御自らの重要指示で人民解放軍の軍医療が投入され国家規模の防疫体制が(その効果は別として)徹底して敷かれる。報道で「武汉加油!武汉加油!武汉加油!」とシュプレヒコールが聞こえ「すわ何ごとか」ついに武汉疫禍に人民の不満高騰で“光复武汉、時代革命」の叫びか?と驚いたら

李克强连喊三声:武汉加油!:新浪网

李克強首相が現場見舞ひ防疫の最前線に立つ医療関係者らを激励であつた。武汉からは市民500万人が規制の前に脱出、市内に取り残された市民の間では疫禍広がり満足な医療受けられず医療関係者は決死の覚悟で防疫に挑み看護婦は長髪は仕事の能率妨げ衛生上もよくないと互ひに断髪し女子挺身隊さながら。夜ともなれば市内のマンションに明かりが灯れば取り残された住民で「発病、発熱のなかお互ひ励まし合ふ」とSNSに映像が流れる。香港でもマスク不足で「知人が困つてゐます」と網上でマスク提供呼びかけもあり。SARSを知る身ゆゑ、今回のこの騒ぎにどこか不気味さを感じざるを得ず。これは〈国家〉の為体で政府不信が広まつたことに対して「国家政府体制の重要性」を国民に知らしめる、それどころか痛感させ政府統治の重要性を認識させるといふ重要な役割をウイルスがに担つているやうにすら思へる。

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毎年、正月初三には獅子舞が陋宅団地のなかをお練りで祝賀気分も高まるところ今日は獅子舞も中止。 防疫のため人混みを避ける狙ひだといふが超級市場も開いてゐればミニバスも通常通り団地を運行してゐる。この今回の過剰反応はまるでファシズムのやうで、それがウイルスよりも怖い。いや、これこそ新型ウイルスか。


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昨日小雨だつたが今日は朝から本降りでうんざりしてゐたところ昼前には雨も上がり青空。「天気がいゝから散歩しませう」で出街。筲箕灣の麺家で雲呑麺啜り9系統の石澳行きバスに乗る。石澳の手前、バスが鶴咀の方に入つたところのロータリーで下車。正月も三日目となると郊外への行楽客少なからず。青空の下、Stanleyを遠くに眺めながら鶴咀を岬の先に向け歩く。


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昨日小雨だつたが今日は朝から本降りでうんざりしてゐたところ昼前には雨も上がり青空。「天気がいゝから散歩しませう」で出街。筲箕灣の麺家で雲呑麺啜り9系統の石澳行きバスに乗る。石澳の手前、バスが鶴咀の方に入つたところのロータリーで下車。正月も三日目となると郊外への行楽客少なからず。青空の下、Stanleyを遠くに眺めながら鶴咀を岬の先に向け歩く。
香港島の東南端となるこゝには無線電站の施設点在しPCCWの管轄で香港と海外結ぶ海底ケーブル施設もあり。その先には海洋保護区もあるが、もう十数年前か初めてこゝに来た時には無線施設のため「禁区」指定で先に行けなかつた記憶あり。だが海洋保護区は開放されてゐるやう。施設の手前で「関係者以外立ち入り禁止」となつてゐるが行楽客はみな施設を迂回する形で海岸に近い岩岡の上を歩き施設の先の海洋保護区へ。海水が岩場を削つた景勝もあり。香港大学の海洋研究所は老朽化のためか改装中。 


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Cape D’Angulierと呼ばれる岬の突端を見下ろす崗上に灯台あり。1875年に建造された香港で最も古い灯台(現在は使用されてをらず)。D’Angulierは中環の街路の名にもあるが、この名は1843〜1848年まで駐港英軍司令で副総督(副総督はこの人の前にも後にも置かれず)も兼任したSir George Charles D’Angulierに因むもの。復路、鶴咀村の集落に寄り正月祝ひの続くなか士多で啤酒飲む。昼は晴れてゐたのに小雨となる。 


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本土派は各団体が中国からの大陸客入境禁止として防疫呼びかける。武肺の防疫に託けての中共との差別化。沙田競馬場での正月競馬は競馬開催の関係者と馬主、飲食施設予約済みの客ら8千人に入場制限しての開催。観客席の閑散はまるで澳門競馬の如し。
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〈新型肺炎〉春節 緊張列島 中国人団体客の宿泊キャンセル次々 新型肺炎:朝日新聞

浅草で俥夫曰く「経済的ダメージはあるが僕たちは接客業でマスクもできず健康面が心配だった。浅草は色々な国から人が集まる場所。これからも手洗い、うがいを徹底する」……えっ?なぜ接客業はマスクできない?むしろマスクしないといけないのではと思ふのところ。