富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

林鄭對話

農暦八月廿八日。iOS13なるもの陽暦十月朔日の供給開始と思つてゐたら滑稽節ぢゃないんだから今月二十日で既に公開されてゐたので須磨帆とiPad、家人のにも同じく下戴。さすがに陋宅浴室で働いてゐるiPodは最新型でも対応なし(これは12.4.1でお終ひ)。いくつか新しい機能増えたがiPadが専用のOSで少し使ひ易くなつた気もするが以前の更新時のやうな画期的な目新しさはない。iPhone11 Pro発売になつても品切れのやうな話題性もあんく初日から直営店、家電店に限らず在庫あるのと一緒。


f:id:fookpaktsuen:20190926083018j:image

f:id:fookpaktsuen:20190926083002j:image

折角申し込んだ〈林鄭対話〉は昨日迄に当選とこなかつたので外れたのだらう。150人に対して2万人の申し込みあつたさうで130倍である。

f:id:fookpaktsuen:20190926202140j:image

林鄭は「和理傾」なんて宣つてみせるが会場となった湾仔のエリザベス体育館に動員された警官は3千人。参加者1人あたり20人の景観が守ってくれるとは。


f:id:fookpaktsuen:20190926213837j:image

f:id:fookpaktsuen:20190926213833j:image

f:id:fookpaktsuen:20190926213839j:image

市民との対話集会の警備に警察は重装備で催涙弾まで用意は会場周辺で騒動起きることへの警戒。それに林鄭が会場を無事に出られるまでが警戒任務。それにしても何故に湾仔のこんな場所選んだのか。西九龍だとか空港の先の博覧会場なら警備もし易いだらうに。


f:id:fookpaktsuen:20190926203354j:image

f:id:fookpaktsuen:20190926203357j:image

午後7時から開始。テレビ観戦。今晩は抽選に当たつた150人のうち130人だか参加で更に抽選で発言者選び1人の制限時間は3分。発言棄権も可。6人だかの発言に林鄭が1度まとめて回答するだけで追加質問も不可で、これのどこが対話なのか、聞いて呆れる。
f:id:fookpaktsuen:20190926220211j:image

f:id:fookpaktsuen:20190927214153j:image

発言は圧倒的に黄絲の抗議方多し。その中で稀に「警察の前を通ることに危険感じないが黒衣で顔を隠した連中が怖い」と語つた「一市民」と名乗つた女性あり。集会後この女性が非番の警官だとネット上で暴かれる。

f:id:fookpaktsuen:20190927105308p:plain

午後9時までの集会は30分ほど延長され結果、30人が発言したが、それも4人に1人だと思うと、この非番の女警は随分と籤運がいゝ。


f:id:fookpaktsuen:20190926235500j:image

f:id:fookpaktsuen:20190926235504j:image

集会が終われば〈林鄭退場〉が課題。場外には2千人の抗議者。正面玄関傍ら半地下の駐車場に林鄭乗つてきた政府のAM90ナンバーの専用車(林鄭は反送中でCEナンバーの専用車利用せず)泊まつてゐるのが窺へる。警察が入り口固め抗議者と記者が鈴なり。


f:id:fookpaktsuen:20190927111814j:image

f:id:fookpaktsuen:20190927111809j:image

林鄭と黒蟻の我慢比べ。一時はスタジアム裏側の皇后大道東も黒蟻が道路占拠。1時間、2時間で抗議者も徐々に減り出し23時過ぎに警方が皇后大道東を奪回。自動車通行再開。半夜三更。日も変はり25 時過ぎになり動き慌たゞしくなり駐車場入り口に人だかり。林鄭の自動車がスタンバイでSPが警戒態勢。

f:id:fookpaktsuen:20190927111827j:image

テレビの画面が突然、皇后大道東側に変はる。自動車通行規制されてをり「あ、なるほど」と思へば、そこに黒塗りの自動車(政府ナンバーにあらず)が走りこんできて待機。抗議者は排除されたまゝで歩行者通行も規制されるなかプレスのカメラだけはゐたやうだがスタジアムの扉が開くと何十人の警官が付近警戒に飛び出しSPに囲まれ疲れきつた表情の林鄭お出ましで自動車に乗り込み〈林鄭脱出〉の場は呆気なく終了。「対話集会」も市民が林鄭の前で発言できたことだけが成果で林鄭の台詞はいつも通り。それで最後がこの裏口からの〈林鄭逃亡〉なのだから更にまた不評の厚塗り。四時間もスタジアムのカビ臭い貴賓室に〈林鄭籠城〉してゐるのなら正面に出てくればよいのだ。陋巷の基層階級の出で勉強はできて香港大から政府上級職に駆け上がつたがソーシャルワーク専門だつたのに肝心なところで初期対応やケアの能力が絶対的に欠ける……となると「勉強はできるけど」の欠陥人間と烙印押すしかなし。殴られやうが、って殴るやうな「暴徒」はゐない、罵声は何れだけ浴びやうがレコーダーの再生のやうに同じやうなタテマエ原則ばかりだらうが繰り返へせばよい。涙ながしてでも自分の立場で判断ミスもあつたこと謝罪し何れだけ頑張つてゐるか告訴すれば良い。僅か数%でも支持は上がるのに。だが、それをすると天安門での趙紫陽になつてしまふ。

f:id:fookpaktsuen:20190927191659j:plain

林行止専欄のいふ通りなのだ。雨傘運動から旺角騒乱経て今回の反送中で反政府派の動きの多様化に林鄭の政府など全くついてゆけてゐない。中共反政府運動の対して弾圧といふ手段以外の何も持ちやうがない。このやうな状況で反政府派が待つ〈対話〉の場に市役所部長四名連れて無策のまゝのこ/\出かけてゆく林鄭がいかにダメなことか。