富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

大叔的愛


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新聞各紙の立場は違へど、こんな紙面を見たら香港なんて危なくて歩けたものぢゃない。大公報は暴徒狼藉放火殴打の恐怖、蘋果日報は市民の怒りが炎となり、で東方日報は「政府無能で暴徒がやりたい放題」となる。だが、これも局部的な騒ぎで一夜明けると何事もなかつたかのやうに、いつものブルーな月曜朝を迎へ市街はいつもの喧騒と活気になるのだから都市機能といふのはすごい。


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某映画館系列の招待券貰つたのが今月末迄で007とかBATMANとかアタシでも見る娯楽洋画もなく系列でも油麻地のCinematiqueに行けばマイナー作品もあるが抗議活動もいつ発生するか蠱惑、招待券は窓口のみで利用可では油麻地まで行くのも億劫で太古の系列映画館で〈大叔的愛〉を見る。映画の冒頭に「とってつけた」やうに主人公(春田)が香港駐在で香港のシーンがある宜。

この映画かなり宣伝してゐるが香港での客の入りは今ひとつ。今晩もテレビドラマ時から大好きなファン女子たち一群がシーン変はる毎に興奮してゐるが、そればつかりで閑古鳥(月曜夜でもある)。香港も同性カップルの配偶者扱ひの福利厚生が認められたり男子が二人で手をつないで抗議デモを歩いてゐたりと徐々に同性愛は一般的で、今更それを面白おかしく描いてウケるといふわけではない。映画のネタバレのやうなコメントは避けるが香港の下町の街市を歩く春田(田中圭)が或る他愛ないトラブルに遭遇するのだが北角・春秧街から路地を相手追ひかけいくつか曲がると中環のHollywood Rdで入り込むのが中環街市だつたり香港的には可笑しい。話の脇筋で彼らの会社が提携する企業として「鳳凰山集団」あり、何う見ても中国系企業で話の展開でこれが〈悪〉で、それとの対決になるのだが香港を含む中華圏では見てゐてけして嬉しくないものと思ふ。それが凰山集団は負けたものゝ、さて改めてどこの企業と資本提携するか?といふ時に現れたのが冒頭の春田が遭遇した街市の草臥れた爺さん実ハ富豪の周氏で周氏集団がこのプロジェクトに資本参加でメデタシとなる。これを鳳凰山集団は中国の国企系、周氏集団は香港地場財閥とした場合、結構改革であるとか中共資本の香港市場席捲、反送中での李嘉誠であるとか深読みも面白くないわけではない……なんて、かういふドラマを更に空想するなんてBL系の腐女子と変はらない加茂。

中華民国が国交有する国は残すところ16カ国のみ。中共が着々と覇権広げる。

▼今更何も言は要すまい。晋三とともにあの世に逝くしかないやうな日本。
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