農暦五月晦日。雨。早晩に中環。長野Ｔ氏のお招きで家人とともに The Pottingerといふ小さなホテルにある“Ta Vie旅”（こちら）に会食。Ｔ氏が目出度く還暦で、そのお祝ひ。本来ならいつもお世話になつてゐる、こちらがご馳走すべきところ西洋式でご本人から、と固辞され、それに甘える。こゝのシェフである佐藤秀明氏も長野出身。東京でミシュラン３つ星の龍吟に働かれ香港の龍吟開店で香港へ。そこからの独立。なるほど、この食材のこの風味がかういふ料理になるのか、と敬服。主菜は若鳩をミディアムレアで、コース料理のメインとなると少食のアタシは閉口して脂汗になりがちだが、これは絶品。お酒は川中町の幻舞の大吟醸で、それを食前酒から。Ｔ氏の友人がＴ氏の生年の1957年に当ててビジネス特急「こだま」デビューで、それが特製のオリジナルラベルに、とまことに素敵な配慮。
