富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2017-06-23

農暦五月二十九日。晴時々雨。沖縄慰霊の日。都知事選告示。各党党首ら第一声のなか自民党のみ幹事長。晋三出せぬかと思ひきや首相は沖縄へ(行きたくないだらうが)。いずれにせよ晋三は折からの逆風に都民に野次られるわけでリスク回避か。小林麻央さん死去の報。役者の家ゆゑ海老蔵丈は?と思へば確か今月は渋谷コクーンで自主公演の五右衛門のはず、で妻の他界見とれたのか。午後2時半より成田屋が記者会見とのこと。公演日程見れば正午から昼の部で、その舞台跳ねた直後の時間。ネットの速報で定式幕を背に成田屋の語り。映像は見るに耐へ難くテキストで見たが、息を引き取る寸前の最後の言葉が「愛している」と、で号泣の成田屋と。「どのやうな奥さんだつたか?」といふ質問に「僕を変へてくれた人だつた」と海老蔵。若い頃はいろ/\あつたが、これから成田屋が十三代目襲名し、どれだけ平成の團十郎になるかを願ふばかり。あらためて会見を読んだが記者の質問で「愛している」といふ「その言葉を麻央さんは受け止めてくれましたか?」といふ質問がよくわからない。やつと映像を見ると真央さん「が」愛していると言つて旅立ったのを海老蔵がさう言つたと誤解したやう。そのあとも質問が何ともいたゞけず。成田屋の記者会見と同じ頃に日本記者クラブ加計学園問題で文部省元事務次官前川喜平氏が記者会見。「読売新聞の「出会い系バー」報道は官邸関与」と指摘。それを(朝日新聞ではなく)産経新聞が記者会見なのが可笑しい(こちら)。産経こそ晋三の読売べったりに一番嫉妬か。
▼昼に突然の電話あり日本の某テレビ局の某健康バラエティ番組で香港長寿世界一取り上げるさうで、その事前リサーチだとか。香港の長寿の原因として健康志向、政府の保健政策、茶をよく飲む、広東料理に秘訣が、坂が多い、建物にエレベーターがないから身体が鍛へられる(おいおい……)とかベタな発想でコメント求められるが経済成長すれば健康志向強まり保健や医療も完備するのは世界中どこも一緒。お茶云々以降は香港に限らず広東省、台湾、シンガポール、東南アジア華僑社会に共通することで、どれをとつても「なぜ香港が日本を抜き長寿世界一なのか」の回答にならない。真面目に考へれば香港の特徴は今の高齢者のバイタリティを日本による侵略から国共内戦、中国の毛混乱のなか香港に安住した世代らしいものと捉へられるかもしれないが、それではバラエティ番組にならぬ。生活環境が悪いからこそ「東京のドブネズミだって強靭でせう、それと同じ」ではシャレにもならぬか。テレビはほとんど見ないので関心もないが結局のところ誰もが「あー、なるほど」と合点する何かがあればいゝのだらう。

  • 「結局何がしたいのか」安倍流会見の正体(毎日新聞こちら
  • (武田砂鉄の気になるこの人)戦前回帰・日本礼賛ブームの背景(毎日新聞こちら
  • 国鉄改革とは何だった」元国労闘争団全国連絡会議議長・神宮義秋さん(こちら)。