富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

進化する晋三

fookpaktsuen2017-06-06

農暦五月十二日。昨晩冷房弱冷で寝たら心地よく熟睡で朝寝坊。猛暑。官邸で残業のあと帰宅して読売巨人軍球団ワースト11連敗と識る。「巨人、大鵬、卵焼き」ならぬ大嫌ひなものが「巨人、読売、自民党」の私には今晩はおめでたい。早速この吉報を読売新聞で見ようと思つたが自らに都合悪いのか載せない。中共紙の如し。スポーツ紙や朝日のトップニュースから遅れること小一時間で20:20になつてやつとベタ記事扱ひ。
加計学園の問題で晋三の余裕は敵ながら見事。あれが第1次政権の時なら今ごろ極度の腹痛で国会答弁も無理、首相辞任につながつたのだらうが「役が役者を育てる」で今の長期政権で相変はらず脇は甘いが野党の攻撃も「印象操作」のワンパターンで乗り切らうなんて常人では考へもつかぬ浅慮の極み。晋三は確実に進化してゐる。人間からアバダーや小松左京の日本アパッチ族のやうな想像もつかない怪物の出現なのかもしれない。だが「そもそも」それほど進化する生物とも思へず。それでも晋三支持する国民の政治意識の劣化、その相対で晋三が進化に見える単なる「印象操作」なのだらう……と、こんなこと書いてゐるだけで名誉毀損で十分に取り締まられる世の中がすぐそこまで来てゐる。なぜこんな晋三支持の世相なのか、週刊ポストの記事「安倍官邸の空気の研究」が興味深い。かつてのKY総理が復活でなぜこゝまで支持率を維持して官邸の一強体制ができたのか。山本七平の「空気」論を用ゐて世論的にはまず再登板で期待されてゐなかつたのがプラス作用と。どうせ無理と思はれてゐた晋三がアベノミクスだの積極的な動きに「ダメなわりには頑張つてゐる」と評価され、アベニミクス、改憲共謀罪などどれも賛成と反対が世論でもマスコミでも見事に意見が二分され、強烈な反対が半数でも同じく支持も半数で、それがあらゆるマターで拮抗するため何か失敗しても他のマターへの動きでリスク分散。自民党も同じで全国の党員票では石破氏に負けた晋三だつたが国会議員投票での逆転は石破首班の面倒より「どうせあの程度」で晋三選んだ結果か(これは週刊ポストにはないアタシの推測だが)。さうした非積極的な受け入れのなかで「晋三が化けた」のである。