富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

黒澤明『天国と地獄』

fookpaktsuen2017-05-30

農暦五月初五日。快晴。端午節。午前中ジムまで往復とトレッドミルでジョギング。昼に姫路O氏にいたゞいた揖保乃糸茹でて啜る。家人と尖沙咀。科学館で黒澤明監督『天国と地獄』見る。脇役まで演技派の俳優が並び毎回見るたびに今まで気づかぬこと発見あり。この映画では身代金目的の誘拐だけでは刑が軽く、誘拐の共犯者2名の殺害が立証されれば殺人罪で死刑となるので……までは良いとして犯人の竹内(山崎努)泳がせたことで、しかも警察がすでに死亡してゐる共犯者からニセの脅迫状を竹内に渡したことで竹内が横浜黄金町で「純度の高い麻薬使用によるショック死の効果を実験」するために女を更に一人殺してしまふのは、これは実際に裁判になつたら警察の瑕疵として問題になるのではないかしら。ちなみに「物語のラストは「拘置所の地下から地上への通路で戸倉警部と権藤が会話を交わして別れる」というのが当初の予定だったが誘拐犯の竹内が金網をつかんで泣き叫ぶシーンを黒澤が大いに気に入り、そちらに変更されたとされる」(ヰキペディア)のだが下記の予告編には本編ではカットされた、その拘置所の地下から地上への通路での戸倉警部と権藤のシーンがあり貴重。トンネルバスで上環。少し散歩してから皇后大道西の安半。銅鑼湾での休業ののち上環のここに家人初めてで歓待される。灘は安福又四郎商店の大黒正宗飲む。この季節の海鞘が実に美味。