富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

都知事に小池百合子

fookpaktsuen2016-07-31

農暦六月廿八日。快晴。昼に上環で叻沙啜り香港大学図書館。早晩に家人と西營盤で待合せ。皇后大道にしと水街の角にDerby Westといふパブあり其処で一酌のつもりが廃業。近くのバルで¿Una copa de vino tinto de la casa, por favor?となる。久々に光記。口開けの客となつたが直ぐに満席。数ヶ月前に「改装中」で数日休んでゐたが果たしてどこを改装したのか?美味いからいゝが。家人が来たことのあるといふPing Pong 129といふバーに飲む。元々は傾斜地のビル地下にあつた卓球場を改造。一寸いゝインド産のトニックウォーター使つたジントニックが一杯HK$140也。悪所っぽく演出する酒場と、悪所たる卓球場のどちらのほうが魅力的か、というと俄然、後者である。空港からのリムジンバスで帰宅。

都知事選で小池候補当選。彼女の見事な政治の「読み」で当然の結果。以下、畏友M記者の所感引用。東京都知事は本来は実務のポスト。政治家がイデオロギー丸出しに国政を云々するところに非ず。反安倍政権、護憲を争点にした鳥越は出る選挙が違うんじゃないのか。増田担いだ与党の自公は都政の責任をどう総括?……と思ふと2人と比べて小池はネガティブな要素が少ない。この新都知事タカ派と見られてゐるが元々は保守リベラルの日本新党の出自。政治家としての勝負のために党派を渡り歩いてきたわけで必ずしも尖鋭なタカ派思想の持ち主に非ず、基本的に担いだ人に迎合。野党も各党派は早いところ新都知事と手打ちして自民党や右翼から小池を剥ぎ取つて組むといふ手もアリ、と。だから結果論だが民進党は小池が自民党の支持蹴つてまで出馬表明した時に「鼻をつまんでも小池」で小池候補を取り込むべきだつたのだ。まだ遅くはないが。今回も共産党の出方次第か。
天皇生前退位について「陛下のお気持ちの表明が先行しそうな今回の事態」について元政府高官は「皇室と官邸の信頼関係は保たれているのだろうか」と危ぶむ、皇室のあるべき姿にこだわる安倍首相が負担軽減といふ目前の課題に柔軟に対応できるかが問はれている……と朝日新聞長州閥にとつて皇室など据ゑられた神棚であつて神棚の神様が勝手に動かれるのはさぞや不愉快なはず。聖上の思し召はこれまでも今後の天皇陵の小規模化や火葬など、いずれも明治以前に倣ひで生前退位もその流れにあると原武史毎日新聞)。明治以降に造られた近代の天皇制こそ伝統からみれば異常。