富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

澳門二日目

fookpaktsuen2016-05-15

農暦四月初九。週末の隠れ家気分でホテル滞在だといふのに昨晩も二更のうちに寝入り今朝も夜明けで目覚めてしまひ朝七時の朝食が待ち遠しい。ラウンジの朝食で昨夕の早酒時間に供されてゐた香檳酒の残りあり朝から御酒いたゞく。朝から香檳では、これがホントの朝シャン。二杯ほどいたゞいて瓶を空けたら給仕がすかさずもう一瓶抜栓で、こりゃマズいと退散。朝寝。目覚めて広いジャグジー澳門旧市街眺めつ朝風呂。まさに小原庄助さんのやう。「小原庄助さん なんで身上つぶした 朝寝 朝酒 朝湯が大好きで……」は有名だが、あのフレーズは曲間の合ひの手であることはあまり知られてゐない。けっこういゝ曲で私は好き。家人は朝から買ひ出しで昼前に戻る。退房時間はホテルのご厚意で午後2時まで延長で部屋でごろごろ。外は猛暑。坤記まで歩き遅めの昼餉。澳門で一番ベタ澳門葡萄牙食堂……いや、葡萄牙澳門食堂だが、意外と葡人の常客多し。警察が多く出て何かと思へば市民デモ。3千人規模で行政長官(崔世安)辞任求める。就任当初から能力不足指摘される二代目の行政長官だが今回は広州の曁南大学に門基金から1億元寄付につきマカオの公的な社会発展になぜ基金を使はず大陸に寄付か、と市民の抗議の声。当然。崔世安は曁南大学理事会副理事長の由。禮記アイスに寄ると爆満でBairro de São Lázaro(瘋堂斜巷)漫ろ歩いてから禮記に戻りアイス。Z嬢と別れ利東図書館。パティオに面したピロティで新聞読むといふ体で午睡。昨日に続きマカオソウル。Monte d'OiroのLybra 2005年飲む。亭主に京都の版画を見せられる。人間国宝・稲垣稔次郎の、法観寺の塔を見上げる八坂通りの光景の版画。ホテルに戻り荷物受け取りシャトルで晩八時半には波止場に着く。ジェットフォイルの優先搭乗狙ふが日曜晩の混雑で前二本爆満、九時の定刻で香港に戻る。
澳門の行政長官・崔世安について。ヰキペディアによると1957年に「マカオ政庁に生まれる」だそうで(笑)。マカオ政庁で生まれたなら、そりゃ能力に欠けても未来の行政長官候補か。
宇野重規先生が憲法改正反対、現憲法維持といふ「異変」について書いてゐる(毎日新聞)。第二次安倍政権での憲法改正への意欲と反比例する世論。それでも内閣支持率を見ると「安倍政権の継続を望みつつ、その下での憲法改正には否定的」が趨勢か、と。これが「いいとこ取り」ならまだしも晋三にどこかいゝところがあるのかアタシにはさっぱりわからない。山口二郎先生が「世界のアベ化」を書いてゐるが(東京新聞)世界情勢が緊迫を増すなか(なんてベタな無節操なフレーズよ)日本でその緊迫さの中で対応できるのは強い安倍政権で、となるのか(実際に何も強くもないのだが)。