農暦二月十一日。土曜日だが官邸で書類整理、残務処理。按摩に行き晩に銅鑼湾。日本料理の玄穗(Gensui)で金融T氏と会食。銀行の面白い話しを聞く。玄穗の主厨A氏は彼が香港総領事公邸料理人になつた2006年からの知己と思へば、もう10年。前菜(蛍烏賊のカプレーゼ風)や合肴(金目鯛のパートフィロ包み)などは和食でこれが供されると所謂「創作系」の部類に入るお料理。創作系は基本が出来てゐない人の逃げ場だつたり、気を衒ふばかりで何だか中途半端な味つけになる嫌ひがあるが、此処は魚でも稲米でも食材の旨みは壊さず、あくまで「かうした方が美味しいのでは?」といふ発案あつての素材の組み合はせや味つけなのでお見事。酒は鶴齢純米吟醸新潟五百万石。アタシ的には甘すぎた。酒のセレクション充実だが大吟醸が主で、これは今晩も地元客ばかりでわからないでもないがフツーの辛口の純米酒がほしいところ。バーSで独酌。常連のお土産ださうで銀座HIGASHIYAの季節のお菓子で道明寺羹が供される。飲んでからラーメンとか夜食を嗤つてゐたがバーSの階下に広島つけ麺ばくだん屋あり前回ここで少し辛めのつけ麺を食べたらクセになりさうで今晩も。なかなかイカしたロックを聴きながらライムの効いたハイボール飲んでつけ麺を待ち、つけ麺の胡瓜や白菜、豚肉煮も肴にハイボール飲み最後に麺を啜ると満足。