富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2016-01-22

農暦十二月十三日。雨は本降り。気温下がる。先週金曜日に病院に見舞つたK先生が、そのときは衰弱こそされてゐたが意識もあつたのに今週火曜日にご逝去。明日が葬儀。45年前に香港にゐらした方で知己の湾仔Y女史に日本で香典をと頼まれる。すぐにでも香典代払ふから、と言はれ建て替へたまゝにして置くからY女史のお弔ひの時は私からの香典なしで清算、私が先に他界したら私の損、これが本当の相殺だね、と軽口話。齢重ねるにつけ弔報が多くなつた。早晩に尖沙咀シェラトンホテルのスカイラウンジで長野から畏友T氏と三名のお連れのハッピーアワーに合流。夜景でも見て、のつもりが生憎の天気で申し訳ないと思つたら雨が止み大気もクリアで香港島の夜景が格別。尖沙咀エノテカで葡萄酒調達して湾仔、六國ホテルの粤軒。すでに旧正月前の「團飯」で金曜晩は親族らの食事会で盛況。Petit Chablisの2011年、焼鵝でCh. La Mission Haut-BrionのセコンドLa Chapelle de LMHBrionの2012年、長野でワイン扱ふT女史のリクエストでシラーも、とエノテカの店員が勧めたのはEnateといふスペインのワイナリーのSyrah Somontano 2009年、これは期待より美味。
▼日本はまだSMAP騒動の余波。株暴落でGPIF運用損 「消えた年金」は2週間で7兆円突破(日刊ゲンダイ)といふのにSMAPの今後を案じ、訪日観光客2千万人突破と浮かれる。SMAP騒動で一番キモイのはキムタクやメリー副社長ではなく、これに騒ぐ民草だ、と(こちら)。幼稚すぎな日本社会、いつまでアイドルに憧れす、いゝ加減、大人になれよ、と。
▼晋三動静(21日、朝日新聞)午後6時55分、東京大手町の読売新聞東京本社ビル。渡辺恒雄読売新聞グループ本社会長、今井環・NHKエンタープライズ社長、清原武彦・産経新聞相談役、ジャーナリスト・後藤謙次氏、芹川洋一・日本経済新聞論説委員長、早野透桜美林大教授、評論家・屋山太郎氏らと食事。8時52分、東京・富ケ谷の自宅。……なんたる顔ぶれ。しかも首相たるものが竹橋の新聞社に足を運んでのこと。呆れて言葉もなし。これにつき朝日新聞早野透桜美林大教授は同席しておらず、と訂正。その上で参加者は渡辺恒雄読売新聞グループ本社会長、今井環・NHKエンタープライズ社長、評論家・屋山太郎氏「ら」として産経新聞相談役、後藤謙次、日経論説委員長の名は伏せる気配りよ。
リオ五輪でブラジル政府政府の「みんながブラジル」といふ宣伝に対して連邦検察が「自画自賛ナショナリズム」と停止勧告(朝日新聞こちら)。深刻な不況や政治混乱のなか「大統領や政府への好意的な感情を抱かせる」「五輪さえ開けば、すべての不幸が消え去るかのやうな印象を与へる」と指摘。英知。

台湾の総統選挙と立法会選挙での国民党の大敗。国民党の人材枯渇といはれるが孫中山蒋介石に始まり蒋経国まで人材多く輩出してきたが総じて黄埔軍校の出身で中共と対峙する中で活躍した「大陸世代」。その後の第二世代は国民党の連戦、馬英九らは米国留学で一流大学での博士号取得の英才らが党、政府の要職につき「博士治国」となつたがエリートではあるもの政治の下手さ。その中で唯一の例外がコーネル大学博士の李登輝、と陶傑先生。