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農暦十二月初四。空港ラウンジで読んでゐた新聞は、とにかくDavid Bowie逝去で追悼記事ばかり。グラムロックが何かもわからずElton Johnと並びDBは私にとつて奇抜なミュージシャンでしかなく“Let’s Dance”は80年代に流行つたので聴いて、あとは映画の「戦メリ」くらゐ。その記事の中でもFT紙は‘Bowie Bonds’ blazed a trail through capital markets（こちら）は「そう書くか」で経済記事。フライトは搭乗後に泡を一杯いたゞき、ぐいっと飲んで離陸前から寝の姿勢。フライト中も深夜の機内食どころか水一杯もらはず成田への着陸態勢に入るまで熟睡。朝六時、朝焼けのなか成田。氷点下３度。スマフォ開くと朝イチで飛び込んできたニュースは「国民のヒーロー」SMAP解散？で、恐らくこの滞在中はテレビつければこのニュースか、と覚悟。美空ひばりの時から気になるが歌の芸人に「国民的」と称へるが、つまりは近代芸能も政治的装置の一つなのだらう。預け荷物がベルトコンベアに見事に並んで出てくるだけで「日本！」といふ感動よ。成田からのエアポートバスで帰省。朝七時半の乗客は三人。自宅にエプソンからスマートキャンバスなる腕時計でムーミンのスナフキン時計届いてゐる。郵便物等整理。版画家・齋藤清氏の扇、京都宮脇賣扇庵謹製を母から頂く。寒いが雲一つない晴天。母と散歩して舊・水戸サントピア裏の蕎麦眞に飰す。酒は来福の純米酒。シャッター商店街がさらに人寂しいと思つたら水曜日で定休の店が多いらしい。郊外のスーパー銭湯に浴す。晩に妹と「とんかつ よしえ」で評判のとんかつ飰す。酒は一品。駅のビックカメラでバーボンのHenry McKennaが２千円也。学生時代に9700円だつたジャックダニエルは２千円割り込み。酒の安さ。
▼香港の暖冬と雨。一月は半ばまでで１月の降雨量が観測至上最も多かつた由。
▼ほんとうの危機は、国家間の対立そのものよりも、テロリズムや気候変動といった世界共通のリスクに協調対応できない国際関係の隙間をついてやってきます。世界はいま、マネーが自分勝手に駆けめぐるグローバルな資本主義によって富の不平等が拡大しています。政治が取り組むべきは成長よりも、むしろ富の再配分への介入だと思います。Mark Mazower