富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

香港国際レースで日本馬W勝利

fookpaktsuen2015-12-13

農暦十一月初三。薄曇り。尖東のホテルで長野H氏と待合せ紅磡から鉄路で沙田競馬場。香港国際レース開催日。馬主某氏に押さえて貰つた会員席5階のボックス席で同じく長野からのT氏とK君、ラジオI氏、香港の馬友京都B氏と6人で昼からワイン&食事で競馬観戦。第3レースの香港ヴァース(2400m)はずっと欧州馬が強く今年はなんとなくパリテロ騒動の後でフランス国歌が聞こえてくる気がするなかA P O’Brien調教師& R Moore騎手の愛蘭馬 Highland Reel単勝一点買ひで先づアタシが一勝で皆さんの賞賛を得る。続く香港スプリント(1200m)は香港馬の独壇場で国慶節盃制した知己の馬主W氏の新力風(Not Listenin’tome)が出場でW氏の隣で応援するが三着。一番人気は先月の前哨戦も制したGold-Funだつたが優勝はJ Moreira騎手でPeniaphobia(幸福指数)。第7レースの香港マイル、香港馬王の歩歩友(Able Friend)が昨年に続き二連勝と期待もされるが前哨戦3着で今一つとなれば日本からの参戦で今季5戦全勝のモーリス(堀宣行厩舎、R Moore騎手)に期待集まるところ「日本馬を応援できない」非国民のアタシは香港馬Contentmentでモーリスが見事な展開で優勝。日本馬のマイル制覇は2005年のハットトリック(オリビエ=ペリエ騎手)以来10年ぶり。第8レースの香港カップ(200m)、昨年の優勝馬Designs on Romeが今季3戦未勝でも一番人気、荒れるか、と思ひ6番人気の豪州馬Criterionに託したが今日は水曜日の大雨で馬場のコンディションの所為か追ひ上げなく先行馬有利、38倍で8番人気武豊騎手のエイシンヒカリがスタートかハナをとり、そのまゝ逃げ切り一着。もう一頭の日本馬ヌーヴォレコルトがまたR Moore騎手で2着に入り日本馬が連勝で3着に香港のBlazing Speedが入る。皆さん日本馬応援のなかラジオI氏がエイシンヒカリ単勝ばかりか1800倍!の三連単ゲットで大変な現場に。武豊騎手本日このレースのためだけに来港。香港国際G1では2001年のヴァースでステイゴールド騎乗で最後直線奇跡の7馬身追ひ上げで優勝以来の2勝目。香港カップは5戦目で初勝利*1。2年前のトウケイヘイロー騎乗では先行逃げ切りのなか最後50mで刺された無念。余談だがエイシンプレストン(2001年のマイル優勝)は英語でエイシンはEishinだがエイシンヒカリの場合は A Shinであつて英語感覚だと「アーシン」になるが香港だとこれが「阿信」で「おしん」になっつてしまふ(中国語表記では正式には「栄光之光」となるが)。香港カップの日本馬勝利は古くは1995年のフジヤマケンザン蛯名正義騎手)で国際G1昇格前は1998年にミッドナイトベット河内洋騎手)も優勝。そして前述のステイゴールドの年はアグネスデジタル四位洋文騎手)が優勝し今回のエイシンヒカリは14年ぶり。2001年のステイゴールドエイシンプレストンアグネスデジタルの日本馬3勝以来の「日の丸」レース日となつた今年。相変わらず日本馬は買へない、勝てない私。以上かなり日本馬の成績列挙したが漏れてゐるのはスプリントで2012、13年連覇のロードカナロアだけ(のはず)。終はつてプレスのハロンS氏、会計士T氏と電脳K氏と合流で大圍へ。陳記国際洋酒でワイン調達。家人も来て楓林小館で総勢十人で祝勝記念宴会で盛り上がる。ラジオI氏が今日の勝利を先づは三鞭酒のLaurent-Perrierでお祝ひ、Ch. Lagrange 06年とPomerol 04年振舞はれる。長野H氏からは角居調教師ご縁で先週末のチャンピョンズCで12人気だつたサンビスタ勝利の配当記念で昨晩はRameyのシャルドネと今晩はCakebread Cellarsのシャルドネのお振る舞ひもあり。年末恒例で楽しい2日間を過ごし、また1年生きてゐたのだとしみじみと思ふ。

*1:国際G1になる前の1993年のナリタチカラ(7着)と1997年のサイレンススズカ(5着)、2006年のアドマイヤムーンと2年前のトウケイヘイローで2着。