富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

堀宗凡

fookpaktsuen2015-08-11

農暦六月廿七日。酷暑。朝から参宮橋に出向き仕事。すつかり秋の空。夕方に千代田線の代々木公園駅まで歩くだけで大汗。赤坂。砂場で久が原T君と一酌。美味い海老の天ぷら、蕎麦がきとせいろ。普通の菊正宗が美味い。 酔人のT君(別称は大宮様、怨霊玉梓)が海老の天ぷら注文するのに「巻きを◯本」といふので何かと思へば車海老=鞘巻き海老→(訛称)さい巻き海老→(略称)巻き海老→マキ。「さやまき」は腰刀の鞘の装飾法の一つ(こちら)でクルマエビ紅白の段模様をこれに見立てた由。成る程。T君に堀宗凡『茶花遊心』見せてもらふ。数ヶ月前にこの京都の酔人を識り畏友村上湛君にその話をして、この本を古本屋で見つけ注文したら「さきほど売却済み」と古書肆から返事あり。それが湛君。赤坂の砂場で湛君と飲み、この本を見せてもらう。宗凡の名刺まで挟まれてゐた希本。丸ノ内線で新宿。T君のホームグラウンド=ほてい屋(伊勢丹)を流す。T君に煽てられ青い蝶ネクタイ贖ふ。下着売り場で伊勢丹オリジナル?と見えるパンツあり。Bar Carusoに誘なはれる。名前の通りオペラの名曲流れる落ち着いたバー。少し眠くなつたがに杯目は辛いマティーニで目覚める。もう一軒、と馴染みの店で店子と四方山話。T君と一旦別れ急な一仕事済ませ一段落でT君馴染みのワインバーで飲んでゐたので合流して赤ワイン一本空ける。半夜三更もすでに過ぎ帰らうと酒場出たが路面のバーで一杯だけ飲んで、やつとホテルに生還。今晩サントリーホールでのコンサート「平和の夕べ」に両陛下ご来臨の由。皇后は心臓精密検査受けてから初のお出まし。