富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2015-06-28

農暦五月十三日。晴。快晴。酷暑。ジムで5kmほどトレッドミルで走る。外は摂氏33度といふが市街地の体感気温は40度近い。昨日「顔本」で面白いやりとりあり。自民党の勉強会ネタの余波で

松井一郎大阪府知事(維新の党顧問)は26日、自民党議員の勉強会での百田尚樹氏の発言をめぐりメディアに「圧力をかけよ」と言ったのは自民党自民党をたたくのはいいが講師として行った百田さんにも表現と言論の自由はあると擁護、更に「ここぞとばかりに復讐だな、朝日と毎日は百田さんの表現と言論の自由を奪っているのではないか、圧力をかけて」などと発言についての報道にも疑問を呈した。大阪府庁で記者団に語った。

といふ記事(朝日)について某大学で古典文学教鞭T教授が学生に
この記事で松井一郎が用いた表現「言論の自由」には根本的な間違いと認識不足が潜んでいます。その欠陥と、こうした発言がはらむ問題ついて300字以内で説明しなさい。
と設問したら、だうなるか、と。暇に任せて

これを読んでも、根本的な間違えがあると、私は、思いません。ということは、先生は、私も根本的な認職不足があり、欠かんがあると、言うのですか。白田さんの言っていることは、正直で、正しい部分も、あります。大坂知事も、社会やマスコミが、一人、一組職の言諭の自由を、否定するような動きに、なっていることに、警かいしての、勇気ある発言だ、と、私は思います。それを、一方的に否定することは、先生も、言論の自由を、否定していることになりませんか。私にも自分の意見を言う、勇気があります。その勇気は憲法でも義務づけられているものです。それを否定しないてください。お願いします。

と解答例作る。それに対して

たいへん勇気のある解答で、雄弁でもあり、意気込みには感心させられますが、「憲法で義務づけられている勇気」など、ちょっと理解に苦しむ思い込みが多く、採点の対象外です。白田さんとは、いったい誰ですか?たぶん、晋三くんにとっての百田くんのように、あなた自身にとっては大切なオトモダチなのでしょう。「大坂」とあるからには知事ではなく「お奉行さま」ですね。町奉行所か大坂城代に投書すれば、白銀5枚程度のごほうびが頂けるかもしれません。タイムマシーンに乗って試してみると良いですね。

と。ふと「……の勇気をもらいました」的な表現を使ふのを忘れた!と思つたらT教授が 「……(する)自分がいました」も欲しかつたところ、と。確かに。あまりに今日日の軽薄な表現。これが乱歩先生なら

昼間のうちに拵へてをいた覗き穴から、先生が可愛がつてゐた書生を折檻するのを見て興奮して自瀆に耽る自分がゐた。

的に使へたのに。T教授が配役は先生は平幹なら、鈴木亮平の書生、それを窃視は今なら佐藤健か、と。御意。晩にNHKで「戦う建築家 安藤忠雄」見る。安藤はんといへば今はザハハディッド東京新五輪運動場建設選擇の張本人だが思つた通りNHKはこの話題には触れず。それを除けば立派な人や。コンクリート打ちっ放しも建築がいかに六ツかしいか、も納得。だが良い意味で住宅や中小建築の大家、で権威になるのもダメ。そこが良い意味で「学がない」から。磯崎先生や槇先生とちゃうのはそこ。それゆゑ東京新五輪で晩節汚してしまうた、勿体ない。それにしても、何故に、この奇特な建築家の設計がテレビでまとめると「安藤さんの日本人らしい感性」になつてしまふのか。この番組の流れで「プロフェッショナル 仕事の流儀江崎グリコでポッキーの派生ヒット商品開発の人が主人公。若手が自らの発想で泣きながらのプレゼン。米国で蘋果電脳の人が見たら「何故に泣きながら?」だらう。隙間産業どころか已に成熟した市場での商品開発といふ発想といふ事ぢたいが何とも日本的なのか。米国人なら気がついたらお菓子に代はる新しい嗜好の開発に逝つてしまふか。
山口二郎先生が都新聞のコラムで「永田町の野蛮人」と題して語るは、何が「自由」「民主」党か、と。小人閑居して不善をなし群れを作れば集団発狂、そもそも自民党の議員は多すぎ。同党衆院議員の4割は当選1、2回生。政府の役職に就けないその他大勢は委員会の定足数や採決時の員数合わせ要員。普段は暇持て余しネトウヨレベルのおだをあげて国を憂いた気分になる。こんな底の抜けた愚者たちが権力という凶器を持って国を壊そうとしている……と。
▼自由人権協会が衆院解散と総選挙求める声明発表。昨年十二月の総選挙における主要な争点はあくまで経済景気問題。安保法制法案は「これまで日本が築き上げてきた平和主義の貴重な資産を破壊し日本のあり方を根本から変えるもの」で国民の信を問うべき、と。その通りだが、それぢゃ有権者がそれほど崇高な意思で自民党に投票しないか、となると小選挙区制では共産党まで含めた野党共闘が必要となる。