富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

アベノクス解散だとよ、まったく

fookpaktsuen2014-11-21

農暦閏九月二十九日。快晴。衆院解散。議院解散での万歳と、あの議員の笑顔見るにつけ「万歳!」の意味するところは思考停止以外の何ものでもない。天皇陛下万歳!も愛国心でも尊皇でもなく、ありゃ思考停止。この解散は晋三曰く、アベノミクス解散。アベノミクスを前に進めるのか、止めてしまうのか、それを問う選挙だ、って景気回復否定する者はをらず、アベノミクスなるものが本当に効果あつたのか失敗策なのかは問へるが、金融緩和によるデフレ脱却と株高に以外に効果もなきアベノミクスなるものを今更「止めてしまふ」実態もなく、「景気回復しなくてもいゝのならNoと言へ」と信任問ふ晋三の一人芝居。これを小田嶋隆氏は「アベンジ解散」、つまり晋三のメディアへの不信と、それに対する復讐(avenge)してやるといふ晋三の「感情的な爆発」と皮肉る。安倍のリベンジでアベンジとも言へるか。「多くの国民は解散を『今じゃない』と冷めている。国民が解散の大義を感じていないのに、シロかクロかを選んでくれという戦いは国民との距離をますます遠ざける」と小泉ジュニア。

正式に安倍さんの解散宣言を聞くと以前突然ヤーメタと職場放棄した印象がぶり返してくる。自分の政治の信を問いたいと言っても投票率がさほどでないだろうから勝っても信頼を受けた事にはならない。どこかの人が勝手に辞めて再選挙したのに似ている。マスコミがしっかりした発言をしないのも気になる。

内海桂子師匠の弁。御意。晋三の晩の動静は、といへば
6時、記者会見。56分、自民党本部。59分、スポーツ報知のインタビュー。7時14分、日刊スポーツのインタビュー。25分、東京スポーツのインタビュー。38分、サンケイスポーツのインタビュー。56分、スポーツニッポンのインタビュー。8時6分、デイリースポーツのインタビュー。17分、東京中日スポーツのインタビュー。31分、公邸。
……ってアンタはスポーツ選手かいな。朝日新聞世論調査で晋三の内閣を支持39%に対して不支持40%と初めて上回る。解散理由納得せずは65%である。前回の衆院選自民党大勝となり晋三の御代四年も続くのか唖然としアベノクス詐欺にまんまと引っかかった国民の晋三支持下落も期待難しかつたが支持下落傾向にはあつたものの自ら決めた解散で支持/不支持逆転は幸事。で選挙だが前回の政党乱立で自民党に246議席も与へたが「もし」非自民、非共産の政党が候補者一本化すれば「たら、れば」計算上は168議席得て自民党は132議席だつたさうで、今回はそれを狙ふ由。有権者が気になるのはそんな共闘で非自民の連立政権などできるのか、といふことで「まだ自民党の方がマシ」になりゃせぬか。だが兎に角、この野党共闘が成功すれば晋三追ひ落としはできるわけで、その後の連立政権の脆弱さなど気にする必要なし。だうせなら共産党もこの野党共闘に入ればいゝのに。早晩に江藤淳先生の気分でしみじみとヒジキで清酒で早い晩酌。