富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

香港の問題は貧困とコダワる朝日

fookpaktsuen2014-10-28

農暦閏九月初五。快晴。昨晩は風邪薬より睡眠が大事、と睡眠誘導剤(Zopiclone)服したら早速睡魔に迎へら八時間睡眠、で今朝は体調かなり回復。結局のところ熟睡すれば身体は癒るわけで普段どれだけ睡眠が十分でないか、寝てゐてもストレスか人間が未熟だからか熟睡出来てをらぬ証左。風邪の諸症状はだいぶ退いたが帰宅途中C医師の診療所に寄り薬の処方受ける。長生きなど興味もなければ健康志向も嗤ふわりには健康診断だ、内視鏡だ、一寸風邪をひいたと年がら年中医者に掛りつけ、と我ながら思ふが厭世観のわりに医者通ひは荷風先生慕ふ輩の真似か。帰宅して自分自身のために丁寧にドライマティーニ。湯豆腐。ビデオニュース•ドットコムで「チャイナマネーに買われる香港の民主主義」といふ遠藤誉女史(東京福祉大学国際交流センター長)の話芸愉しむつもりが第一部が120分余で中南海の話続き、さていつになつたら香港ネタになるか、と面倒なので第二部(54分だつたか)に飛んでみたら自著で中国での日本敗戦、抑留の体験記『卡子』(読売新聞社1984年)が江沢民当時の中国で出版できず胡錦濤登場待つたが、それでもダメで香港の出版社なら、と90年代末?に持ち込んだが香港の出版社も中共恐れ反中的な書籍出版は無理と判断され台湾で漸く出版出来たが台湾での協力者はくれぐれも謝辞に自分の名を出さないでくれ、中国に睨まれなくない、とそれほど中共の権威が……といふ話で第二部始まり、香港では実際にいくらでも反中共本など出回つてゐるしスターフェリー前の売店にも大陸客相手に「中共の真相」本がずらりと並んでゐるほどで香港はそれほど言論の自由に圧力かかつてはゐないのだが……、で遠藤先生の話がこの先だうなるのか、いつ香港の話になるのかもわからず(第一部で話してゐたのかも)結局途中で聞くのを断念。さすがの宮台先生も今日はかなり無口(笑)。遠藤先生のあの声のトーンも強烈だが、何故か話の調子が細木数子先生とオーバーラップするのは私だけかしら。夜遅くなるにつけ咳がまたひどい。
朝日新聞の社説余滴で村上太輝夫論説委員による香港ネタ「米中対立か 階級対立か」は香港での騒動が若者ら英米的民主主義の価値観と中国のそれとの対立といふ見方もあるが、財界が支配する(べき)香港でCY梁の「貧乏人発言」に見られるやうに「学生らは必ずしも低所得層出身ではないかもしれないが」学生らは「より平等な社会か、貧富の差が深刻な社会か」の問題提起したもので、つまり「運動の背後には階級対立がある」とする。台湾での向日葵革命も同じ構図だと太輝夫さん。さう断定すると話は何だか凄いことになつて「一大自由経済拠点たる香港で貧困層代表が行政長官になり、福祉を手厚くし、一気に増税する」ことを米国が許すのか(ん?)、主要国の利害は中国と同じだから(?)中国は「話が違う」と怒ったのではないか……とアタシは何が何やらさっぱりわからない。最後は、朝日新聞らしく、それでも、より良き民主主義目指す主張に説得力があるから香港の運動は世界中の共感を得てをり中共とても元は貧困層を味方につけ革命を成し遂げたのだから、そのかつての中共の姿と今の香港の学生の姿が重なつて見えるんださうな。うーん。なぜ朝日新聞は香港問題で貧困にこだわるのかしら。不動産高騰(その反面その恩恵受けてゐる人は中産階級だつて少なくないのだが)や富裕層の更なる富裕化と所得格差は深刻な問題だが、それで何故、低所得者層だけが怒り行政長官選挙で普通選挙実施といふ世論になるのか、が朝日はピンぼけ。董建華文革曽、共狼梁と三人続けてロクでもない行政長官が欽定されるなかで、彼らのうち一人でも人徳があれば状況は少しはマシだつたのだらうが、中共の思ふがまゝで一国両制なんて済し崩しにされてゆくから、このまゝでは香港が中国のやうになつてしまふから←ここが大切、やはり基本法にある条件で行政長官や立法会議員くらゐ自分たちに選ばせろ、と「それだけ」のことではないかしら。それはべつに陳腐な欧米vs中国といふ価値観の対立でもなければ階級闘争でもなく、今の中国の政治体制に対する「自分たちはそれに支配されたくない」といふ単純な願ひでせうに。(以下、十一月朔日付記)今日(十月廿八日)の林行止專欄「各有所本大國夢 一炷心香在爐峰」より引用。

世故的香港人,能夠理解中共治國理念及其慣用手法的,其對中央的態度,不是又敬又畏的忌憚退避,就是叩頭簇擁惟恐不力的盲從附和。他們對於香港人的民主訴求,即使是極為卑微(最起碼)的選舉機制問題,亦感到會有冒犯天威的衝擊,因此言不由衷,不敢表明心迹。事實亦確實如此,集權領導慣於用一己的思維把事情定性,當「和平佔中」莫名其妙地被認定是與外國勢力有牽連時,「雨傘運動」便變成「雨傘革命」,而「顏色革命」更無來由地被強加至抗爭活動頭上。港共大串連,使出利用群眾鬥群眾的看家本領(這是「精乖了」的獨裁者最喜用的手法),使原來相當理性文明的香港社會變得雜亂反智,做出許多費時失事失實而又無補於事的傻事蠢事!

▼「中国広東省で「広東語」を守ろうという市民の地道な取り組みが続いている」と日曜の日経の記事。記事にいち/\難癖つけてもしょーもないが広東語の特徴として普通话と異なり「聞き手にゆったりとした印象を与える」ってどうよ。そりゃ広州の伝統的な広州話なら香港の広東語にくらべ本当に優しく聞こえはする、が普通话に比べ「ゆったりとした印象」はアタシは全く感じない。
▼周末から昨日まで続いた反•佔中派による「道路占拠止めろ、警察頑張れ」キャンペーンで80万人の署名集まつたと主催者(保普選反佔中大聯盟)豪語だが蘋果日報の揶揄記事によれば署名は名前が巴西蹴球のスター「C朗拿度」でも佔中派のシンボルである黄色リボン「黃絲帶」でも平気なのはIDカードで本人確認もないから、で一人で何ヶ所も署名可ではいい加減、80万人はインチキ、と。(以下、十一月朔日に付記)劉健威兄の今日(廿八日)の信報連載から引用。

看深一層,「支持警察」者大都是反佔中的,他們不願意直接地說,是怕被人看作反民主、或認同政府的假普選,因此用了曲折方法來表達他們的政治立場;說白了,他們也不是真心支持警察,只不過借警察「過橋」;一位警官跟朋友說:千祈不要說「支持」我們,這只會給我們帶來壓力。他說得對,警方有能力處理社會秩序,從沒要求不着邊際的「支持」,一些帶有政治傾向的人不斷說「支持」他們,這反而筯加了他們執法的心理壓力――讓市民誤會他們執法是回應「支持」、有所偏頗。這是幫倒忙。

▼「では墓を作らず、匿名埋葬をお願いしたい。極右ネオナチのような若者が、私の墓を整地化することがないように。愚か者は、我々だけで十分だ……」元ナチス親衛隊員だつたハインツ=バート元中尉が聖職者に自分が教会の墓地に埋葬してもらへるか?と請ひ赦し得た時の言葉(どこかの新聞より)。